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2022.06.28

理学研究科 濱浦尋さんが環境化学討論会で「英国王立化学会賞」を受賞

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理学研究科博士後期課程1年 濱浦 尋さんが第30回環境化学討論会において「英国王立化学会(Royal Society of Chemistry)賞(略称RSC賞)」を受賞しました。

一般社団法人日本環境化学会が主催する環境化学討論会における優秀発表賞です。環境化学分野に関する学術の向上に貢献する優秀な発表をした者に贈られます。

テーマおよび内容

過マンガン酸カリウムを共存させた亜臨界水反応によるフッ素ポリマーETFE の高効率分解と再資源化

フッ素ポリマーの一種であるETFEは耐熱性や耐薬品性等の優れた性質を持つため、化学プラント用の配管、タンク類や太陽光発電パネル等の様々な用途で使われている。一方で難分解性であるため廃棄物の大半は埋め立て処分されている。また原料である蛍石(フッ化カルシウムCaF2の鉱石)の産出は数ヵ国に限られている。これらの廃棄物を穏和な条件でフッ化物イオン(F)まで分解できれば既存の方法でCaF2に変換できるため、リサイクルが可能となる。本研究では、酸化剤である過マンガン酸カリウムを添加した亜臨界水反応でETFEの分解を検討した。その結果、320 ℃でフッ化物イオンまでほぼ完全に分解できることを明らかにし、人工蛍石の合成にも成功した。

受賞のコメント

この度、このような賞を受賞することができ、大変光栄に思っています。今回の受賞は堀久男教授や研究室の仲間など、研究に携わっていただいた方々あってのものだと感じており、大変感謝しております。今回は環境関連三学会(第30回環境化学討論会、第26回日本環境毒性学会研究発表会、第24回環境ホルモン学会研究発表会)の合同大会での発表ということもあり、自身の研究の視野を広げることが出来ました。今回の受賞に慢心せず、今後も研鑽を積んでいきたいと考えております。

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