お知らせ
2021.12.23
久宗研究室と髙野倉研究室(工学部経営工学科)が、神奈川県主催「ともに生きる社会かながわ憲章」プロジェクトの“学生の活動報告会”に参加しました
神奈川県は、2016年に障がい者支援施設である県立「津久井やまゆり園」で発生した事件を受け、このような事件が二度と繰り返さないよう、県議会とともに「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定し、ともに生きる社会の実現を目指し、様々な取組を進めています。
神奈川県福祉子どもみらい局共生推進本部室は、「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念を広め、障がいへの理解を促進するとともに、共生社会を自分ごとに考え、実現に向けた行動を促進することを目的に、本学工学部経営工学科の髙野倉研究室、久宗研究室、鎌倉女子大学、県立保健福祉大学、東洋大学と連携し、2021年度より研究活動を実施しました。
12月11日、オンラインにて、「学生の活動報告会」を開催し、今年度の研究活動報告を実施しました。当日は、県職員、研究活動に参加した教員・学生・NPO法人等、70を超える方々が参加しました。また、神奈川県南陵高等学校社会福祉部の生徒による手話の同時通訳が実施されました。
本学の報告内容は以下の通りです。
髙野倉研究室の報告
「聴覚障がい者のための支援ツール ーすべての人が快適な生活を送れるために- スーパーマーケットのショッピング支援」と題し、聴覚障がいのある方がスーパーで買い物するときの困りごとをリサーチし、店内、レジ及びサービスカウンターでの支援ツールの作成に取り組んでいます。ツール作成には、一般社団法人 4Hearts、NPO法人湘南スタイル等と連携し、人間中心アプローチであるデザイン思考を用いて展開しました。スーパーにおいて、聴覚障がいを疑似体験するフィールドワークを通じ、買い物における新たな手順を考案し、プロトタイプを作成。スーパーおよび聴覚障がい者のフィードバックを踏まえ、支援ツールをスーパーにローンチしました。
久宗研究室の報告
久宗研究室からは以下2点の活動報告を実施しました。
一つ目は、「災害時におけるバリアフリーを考慮した避難経路作成」と題し、本学と鎌倉市が2021年9月に締結しました包括連携協定の一環事業として、鎌倉市における高齢者向け「災害時におけるバリアフリーを考慮した避難経路」の作成に取り組んでいます。東日本大震災での60歳以上の死者は66.1%等の実情を踏まえ、鎌倉市の現地調査、避難経路を選択し、マップのプロトタイプを作成しました。鎌倉市及び鎌倉市議会員による評価を頂き、マップを改善。今後も活動に取り組んで参ります。
二つ目は、「学生食堂におけるサインデザインの研究」と題し、ユニバーサルデザインの観点からピクトグラムを活用し、車椅子利用者含め、すべての人が学生食堂で快適に過ごせる環境づくりを進めています。様々な人がキャンパスを訪れ、学生食堂を利用するケースが増加しているにも関わらず、充分なサインが配置されていない課題に対して、フィールドワークで現状を分析し、サインのプロトタイプを作成。学内のアンケート調査結果を踏まえ、サインの導入に向け、デザインの改善に取り組んでいます。