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2021.12.21

理学部 木下佳樹教授が一般社団法人情報処理学会 情報規格調査会の国際規格開発賞を受賞しました

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理学部 情報科学科 木下佳樹教授が、一般社団法人情報処理学会 情報規格調査会の国際規格開発賞を受賞しました。9月に国際標準化機構(ISO)から発行された国際標準ISO/IEC/IEEE 15026-4:2021 Systems and software engineering -- Systems andsoftware assurance -- Part 4: Assurance in the life cycle (システムおよびソフトウェアエンジニアリング-システムおよびソフトウェアアシュアランス-パート4:ライフサイクルにおけるアシュアランス)のproject editorとしての貢献が、情報規格調査会活動に大きく寄与したとして授賞されました。

テーマおよび内容

行政システムやエネルギーシステム、交通システムなどの社会の基盤システムは、人々が多様な立場から関係する複雑なものです。システムに期待される機能を明確にするだけでも簡単ではありませんが、機能を正しく提供してトラブルを起こさないことを前もって確かめるのはもっと困難です。本規格は、期待する機能を明示し、それを果たすようにシステムを構築し、さらにそのことを論証するために推奨されるシステムのライフサイクル活動を記したガイダンスです。

 

受賞のコメント

私たちの日常生活を支える基盤システムが「ちゃんと」動いていることの根拠は意外に薄弱なものです。誤動作しないことを数学的に証明するシステム検証技術も急速に進んでいますが、システム全体の振舞いにはソフトウェアやハードウェアだけでなく、その周辺環境が全て関係するため、問題は複雑です。
「ちゃんと」動くようにシステムを作るだけでなく、確かに「ちゃんと」していることを誰にでも説明するためのアシュアランス技術に関する標準改正作業を通して、どこまでがシステムなのか、システムとは何なのかといった根本的な問題にも触れることになり、興味深く研究を進めています。
 

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