お知らせ
2018.12.18
人間科学部スポーツ健康コース 北岡祐准教授が「日本ウマ科学会第31回学術集会」において優秀発表賞を受賞しました
人間科学部スポーツ健康コース 北岡祐准教授が、2018年12月4日に開催された日本ウマ科学会「第31回学術集会」において優秀発表賞を受賞しました。
この賞は、馬事文化の振興とウマに関する研究の推進に資するため、Science部門(ウマに関わる科学的な研究など)とCulture部門(馬事文化・馬術関係など)に区分し、学術集会におけるそれぞれの分野の優秀な口頭発表に対して優秀発表賞を贈り、表彰しているものです。
受賞テーマは、「一過性の低酸素運動がサラブレッド骨格筋の乳酸トランスポーターmRNA発現に及ぼす影響」です。
高強度の運動時には、乳酸の代謝が運動パフォーマンスに大きな影響を与えることが知られています。
本研究によって、低酸素条件でのトレーニングが骨格筋において乳酸の輸送を担うタンパク質の発現を効率的に高める可能性が示唆されました。
乳酸は骨格筋に溜まる老廃物ではなく、エネルギー源となる物質であることから、アスリートの行う低酸素トレーニングの有効性に関する科学的な背景の一端を明らかにすることができました。
今回の受賞に際して北岡祐准教授は、「このたびは、日本ウマ科学会より優秀発表賞を賜り、大変嬉しく思っております。サラブレッドを用いた低酸素トレーニングの研究という大きなプロジェクトを進めることができたのは、JRA競走馬総合研究所の共同研究者の先生方のおかげです。深く感謝申し上げます。まだまだ一般的には疲労物質というイメージの強い乳酸ですが、乳酸の果たす本当の役割の解明とその競技への応用に向けて、今後も努力していきたいと思います。」とコメントされました。