お知らせ

2023.08.04

ファブラボみなとみらいで「FABでよみがえる鎌倉の日常」を開催〈後編〉

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7月8日(土)、本学みなとみらいキャンパス1階で運営する「ファブラボみなとみらい」にて、「FABでよみがえる鎌倉の日常」を開催しました。鎌倉市の協力により行われた本イベントは、鎌倉市が所蔵する文化財「木造十二神将立像戌神」「板締染型板」を用いて、参加者が歴史民俗資料の体感を目指すワークショップです。(※)

イベント前半は鎌倉国宝館、鎌倉歴史文化交流館の方々に、資料とそれにまつわる文化的背景についてご説明いただき、後半はデジタルデータにより復元された「板締染型板」を用いて、無地のトートバッグをデザインするワークショップを行いました。

後編の今回はイベント当日の様子をレポートします。
※本イベントは、2021年9月に締結した鎌倉市との包括連携協定に基づき開催されました。


 

イベント前半は、鎌倉国宝館、鎌倉歴史文化交流館の方々に、「木造十二神将立像戌神」「板締染型板」とそれらの文化的背景などをご説明いただきました。

説明の後には質問コーナーも設けられ、「板締めを行う際、鎌倉時代は実際にはどのようにして圧力をかけていたのか?」、「そもそも型板の材質はなぜ木なのか?」、「鎌倉市では年間どのくらい歴史民俗資料が発掘されるのか?」などの質問が挙がりました。

また、ファブラボみなとみらいのスタッフにより、3Dスキャンについての説明も行われました。
特に、「木造十二神将立像戌神」の3DデータをAR空間に映し出す場面では、仏像を360度の視点から見ることができるため、大きな盛り上がりを見せました。

 


 

イベント後半では、デジタルデータにより復元された「板締染型板」を用いて、絵柄をスタンプしてトートバッグをデザインする染色体験を行いました。
斜めにスタンプしたり、マーブルな色彩にしたりなど、参加者は自由な発想でオリジナルのバッグを制作していました。

終了後のアンケートでは、「AR空間で360度から仏像を見ることや3Dプリントされたミニチュアサイズの仏像を手に取って触れることで、細部の作りこみを肌で感じることができ、実際に鎌倉に行き実物を見てみたいと思った。」、「実物を手にすることはできなくても、デジタル技術によって多くの人が資料を身近に感じられる機会の創出は大事だと考えた。」などの意見がありました。

デジタルファブリケーションについて学ぶことができ、普段触れることのない歴史民俗資料を体感できる良いワークショップになりました。