萩野 湧矢(2022年度 化学科 卒業)
教員を志すようになったきっかけは?
私は高校で化学を指導していた恩師から化学の興味深さや考えることの楽しさを学び、身近な現象を説明できる化学が大好きになりました。好きな化学を仕事にできる喜びと、化学の面白さを伝えるインフルエンサーになりたいという思いで教員の道を目指しました。
現役合格のために4年間努力してきたことは?
私は2022年度に大学院に進学し、合計5年間かけて教員免許を取得しました。修士1年の時に受けた教員採用試験に現役合格したため、大学院を中途退学し、教員の道へ進みます。そんな私が5年間で努力したことは、本学のカリキュラムにて、学べる知識・技術を、全て自分の財産にしようとしたことです。学部・教職課程の授業や研究活動、学会発表やティーチングアシスタント(TA)を含め、「いつか教壇の上で役に立つ!」と考えると、学ぶきっかけ1つ1つが無駄にできない教材のように思えます。教員を目指す意識を高く持ち、取り組むことで、胸を張って教員採用試験に望めました。
教職課程を履修する上で大変だったことは?それを乗り越えるためにどんなことをした?
苦手教科である英語の克服です。高校でも勉強を避けてきましたが、実習校から実習内諾を得るための活動である「内諾活動」をするためには「技術英語能力検定2級」に合格しなければならず、非常に苦労しました。ただ、何もしなくても克服できるわけではないので、泥臭く分からない単語を片っ端から覚え、英文を読める楽しさを知り、克服への軌道に乗りました。今では、論文や化学誌の閲覧などで大きく役に立っています。
どんな教員採用試験対策をしてきた?
一次試験は自治体の過去問はもちろんのこと、高等学校で使われている化学の資料集を熟読し、気になる点や生徒から質問を受けそうな点はあらゆる教材から調べて幅広い知識を身に付けました。二次試験の面接や小論文などは知識がないと回答できないため、教育問題の現状把握、教材研究の情報源を多方面から調査することから始めました。その後、面接対策講座や担当の先生との特訓を通して、自分の考えていることを表現する術を身に着けました。
教育実習を通して学んだことは?
50分で授業をまとめる大変さを学びました。生徒の習熟度や授業意欲を考慮しつつ、授業内容も先に進めなければならないため、どのように工夫すれば、「テンポ感」と「分かりやすさ」を兼ね揃えた授業ができるのかが教育実習と通しての大きな課題となりました。
後輩へのメッセージをどうぞ!
皆さんが夢に向大学生活で自分に付加価値をつけてください。大学生は人生の夏休みと呼ばれるほど時間があります。その時間の使い方はその人の人生を左右する大きな要因だと私は考えます。私は、皆様がこれから与えられる多く時間の中で、「他の人に負けないもの」や「他の人にはないもの」を身に付けてほしいです。理由としては、身に付けたものがあなたの個性の一部となり、教員採用試験で必ず武器になるからです。例えば、理科の教員を目指すから科学館や特別展には必ず足を運ぶことや、学校の現状に興味があるから特別支援学校や地域の学校のボランティアに参加することが挙げられます。このような経験は、面接官に対し、同じ教員採用試験を受けるライバルたちよりも良い印象が残ります。さらに、周りの人とはずば抜けた「何か」を持った将来のあなたは、きっと自信に満ち溢れた素晴らしい日々を過ごしていると思います。かって努力し続ける姿を見てくれている人は必ずいます。孤独に感じるときもあるかもしれませんが、決してひとりではないので自信をもって「自分が今できること」に全力で取り組んでください。そして応援してくれる人、支えてくれる人への感謝の気持ちも忘れないようにしてください。