お知らせ
2021.09.03
【エンジントラブル・コロナ禍を乗り越え】 3年分の思い大空へ~安全・低コストのハイブリッドロケット 高度日本新に挑戦 ‼ ~
本件のポイント |
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1.ハイブリッドロケット飛翔実験で高度日本新記録に挑戦
神奈川大学航空宇宙構造研究室(工学部 教授 高野敦)と宇宙ロケット部は2021年9月18日から20日の日程で、秋田県能代市にてハイブリッドロケットを打ち上げ、高度日本新記録(現在8.3km)に挑戦します。コロナ禍で活動が制約されるなか、学生・教員が一丸となり、燃焼実験やデータ分析、発射工程の確認・練習など、日本一に向け日々奮闘しています。
爆発の危険がなく、有害なガスも出ないため環境にやさしいハイブリッドロケットは、安全性の担保に加えコスト削減にも貢献するため実用化が期待されており、将来的には高度100㎞の到達を目指しています。今回は2019年のエンジントラブルの原因究明、2020年のコロナ禍での活動制約などを乗り越え、2018年10月以来3年ぶりの打ち上げとなり、携わったすべての人の思いも乗せて日本一を目指します。
【ハイブリッドロケット飛翔実験の目的】
- ハイブリッドロケット到達高度日本記録の更新:目標高度 15 km (現在の日本記録:8.3 km, 北海道大学・植松電機)
- 下町ボブスレープロジェクトと分離機構およびテレメトリ・データロガーを共同開発、飛行実証
- 3Dプリンタ製の星形フラクタル旋回形状燃料を搭載したカーボン繊維強化
超小型ハイブリッドロケットエンジンの開発,飛行実証 - 2024年の高度100 km(宇宙空間の下限)到達に向けた基礎技術の修得
ハイブリッドロケット打ち上げ試験の概要
実施団体 |
神奈川大学航空宇宙構造研究室、宇宙ロケット部 |
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協力団体 |
下町ボブスレープロジェクト、防衛大学校熱工学研究室 |
機体全長、外径 |
4,114 mm、155 mm |
乾燥質量 |
32.3 kg |
エンジン |
3.0 kN級,軽量ハイブリッドロケットエンジン |
目標到達高度 |
15 km (最大) |
機体回収方法 |
2段のパラシュートによる降下速度の減速,着水後にフロートを展開,GPSビーコンとシーマーカーによる位置特定 |
搭載物 |
特定小電力無線を用いたパラシュート展開モニタ,展開式フロート,二段式分離機構,シーマーカー,GPSビーコン,加速度計,地磁気センサ,ジャイロセンサ,気圧センサ,カメラ,パラシュート |
打上予定日、場所 |
2021年9月18日(土)~20日(月)のいずれか1日 早朝 6:00予定 |
打上機数 |
最大2機(天沼丸,大和田丸) |
■当日の落下分散範囲(想定)
2.豪雨災害地区である佐賀県及び広島県安芸高田市の復興支援
2021年8月、西日本を中心に記録的な豪雨が発生し、ハイブリッドロケットの共同研究等で関係のある佐賀県及び広島県安芸高田市も甚大な被害が発生しました。神奈川大学航空宇宙構造研究室と宇宙ロケット部の学生の発案により、 “佐賀県観光PRキャラクター「壺侍」と安芸高田市公式マスコットキャラクター「たかたん」をハイブリッドロケットに搭載し、共に日本一(飛躍)を目指すイベント”並びに“両自治体が取り組んでいる義援金受付のプロモーション支援”を、併せて実施します。
キャラクター搭載イメージ

佐賀県及び広島県安芸高田市のキャラクターを、ハイブリッドロケットの先端部分に搭載します。
義援金の受付
佐賀県及び広島県安芸高田市は、豪雨災害に関する義援金を受け付けています。詳細は下記HPにて確認して下さい。
佐賀県
期間 |
令和3年8月23日(月曜日)から令和4年3月31日(木曜日)まで |
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HP |
広島県安芸高田市
期間 |
令和3年8月13日(金曜日)から |
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HP |
新型コロナ感染防止対策について
下記の対策を講じることで、現地の方はもちろん、参加者の感染防止対策も行っております。
●参加者全員のPCR検査
●打ち上げ場所と宿泊施設以外への立ち寄り禁止
●宿泊施設内での消毒、三密防止の徹底
●そのほか、能代市「新型コロナウイルス感染症対策についてのお願い」の遵守
【プレスリリース(PDF)・問い合わせ先】
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プレスリリース記事
(613KB)
問合せ先:神奈川大学 広報課 045-481-5661(代表)kohou-info@kanagawa-u.ac.jp
宇宙ロケット部 広報担当r201603898qd@jindai.jp
※取材いただける場合には、現地にて当日対応できるスタッフの連絡先をお伝えいたします。