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2021.09.07

工学部物質生命化学科の本橋輝樹教授らの研究グループが、新しい酸素貯蔵材料を開発しました

工学部物質生命化学科の本橋輝樹教授、田村紗也佳客員研究員らの研究グループが、新しい酸素貯蔵材料 LnCa2Fe3O8+δ *(Ln = 希土類元素)を開発しました。本材料は、材料自体の体積の約100倍に相当する酸素を高速に吸収放出する特性をもち、大気中の酸素ガスを効率良く分離濃縮する技術への応用が期待されます。資源量が豊富なカルシウムと鉄を主成分としており、材料コスト面からも注目されます。本研究は日本セラミックス協会「第34回秋季シンポジウム」にて発表され、専門紙に紹介されました。

※本研究は、本学プロジェクト研究所「酸素貯蔵材料研究所」(所長:本橋輝樹)において行われました。

*酸素貯蔵材料とは温度や周囲のガス雰囲気に応じて多量の酸素を吸収放出する材料。LnCa2Fe3O8+δの2、3、8+δは下付き文字 以下同。

 

研究内容

<タイトル>

酸素欠損ペロブスカイト型LnCa2Fe3O8+δ (Ln = 希土類元素) の合成と酸素吸収放出特性

<研究グループ>

田村 紗也佳(明治大学・神奈川大学)・志賀 隆憲・齋藤 美和・本橋 輝樹(神奈川大学)

<内容>

低コスト・低エネルギーでの酸素ガス製造の実現に向け、資源量が豊富なカルシウムと鉄を主成分とする新しい酸素貯蔵材料として LnCa2Fe3O8+δ (Ln = 希土類元素 )を開発しました。サマリウム・カルシウム鉄酸化物の酸化還元反応により酸素を吸収放出するため、窒素が混ざらず空気から高純度酸素を回収することができます。本材料は、低コスト・高性能を両立した酸素ガス製造のための実用材料として有望で、今後は酸素吸収速度の向上や動作温度の低温化を図り実用化を目指します。特許出願済。 

開発成功に対してのコメント

われわれの研究室では、さまざまな元素からなる「機能性セラミックス」の開発研究を行っています。今回開発した酸素貯蔵材料は省エネルギー化技術へ活用できるため、神奈川大学におけるSDGsの取り組みに貢献できたと考えております。本研究では当研究室の卒業研究が発見の発端となっており、所属学生の努力が重要な研究成果につながったことを大変喜んでおります。

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