工学研究科

工学が担うべき知的モノづくりに挑み、
積極的に創出していく人材の育成を推進する

日本繁栄の原動力となり、人々の生活を向上させてきた科学技術は、その過程において環境破壊をはじめとする暗部をも生み出しました。21世紀に入り、このような繁栄に対する反省も踏まえて技術開発をする必要が増してきました。特に農業資源や天然資源の少ない日本においては、単なるモノづくりだけではなく、表には現れない知的能力を内包するモノづくりを発展させる必要があります。このような観点から、本研究科は「安心で心豊かな生活を送れる社会づくり」、つまりクォリティーオブライフの向上を目的とする研究・教育を目指しています。このためには、それぞれの専門分野における優れた能力だけでなく、社会の変化に対応できる柔軟性や国際的交渉力を身に付ける必要があります。研究開発と教育指導におけるこうした姿勢を踏まえて、本研究科の博士前期課程では、未来の科学技術を支える工学の基礎知識の習得を目指す実践的な教育を行っています。そして、優れた研究・開発能力を持つ研究者、あるいは高度な専門的知識・能力・技術を持つ高度専門職業人を育成しています。さらに博士後期課程では、優れた研究・開発能力に加え自立性と豊かな創造性を備えた国際的研究者・技術者の育成を教育の根幹としています。

研究科の特色
本研究科は、本学工学部6学科1プログラムの上に設置された大学院課程です。2019年度に、機械工学・電気電子情報工学・応用化学・経営工学の4専攻が工学専攻(機械工学・電気電子情報工学・応用化学・情報システム創成・経営工学・応用物理学・生命機能工学の7領域)へと改組し、建築学専攻との2専攻からなります。相互連携を深めるとともに、国内外の学会等に積極的に参加し、常に最先端の研究を意識した活動を行っています。入学者は、本学の学部卒業生ばかりでなく、他大学卒業生や企業人など外部からも広く受け入れています。さらに、優秀な学生のための早期修了制度や、社会人のための長期履修学生制度も導入しています。また、多数の論文博士を輩出しています。
学外との連携、
対外評価
多くの研究機関・他大学・企業と積極的に交流を行い、その成果を国内外の学会で発表しています。また、先端的学術研究プロジェクトにも積極的に応募し、文部科学省の「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」や大学発・政策提案制度(神奈川県)に採択されています。また、工学研究科と工学部が連携する「神大テクノフェスタ」を毎年開催して、多くの企業と情報交換を行う機会を設けています。さらに、産官学の連携研究にも力を入れるばかりでなく、市民を対象としたイベントなど地域貢献の活動にも幅広く取り組んでいます。
指導サポート体制
アットホームな学修環境が本研究科の特徴です。大学院生を各研究室にバランスよく配属し、指導教授がきめ細かく指導します。自立的な研究姿勢を育むため、博士前期課程では、国内外の学会での研究発表を2回以上行うよう勧めています。また、インターンシップやT・A(ティーチング・アシスタント)活動を通して指導力を高め、修了後のキャリアアップに必要な能力が身に付くよう支援していきます。博士後期課程においては、国際学会での発表や海外論文誌への投稿のため、親身な研究指導を行います。また、フランス、台湾、タイとの交換留学制度があり、毎年意欲的な学生を派遣、あるいは受け入れています。

工学専攻

2019年4月機械工学・電気電子情報工学・応用化学・経営工学4専攻を工学専攻(機械工学・電気電子情報工学・応用化学・情報システム創成・経営工学・応用物理学・生命機能工学の7領域)に改組。

機械工学領域

5部門にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

材料工学部門
近年、軽くて強い繊維強化プラスチック、強さとしなやかさをあわせ持つ非平衡金属材料などが機械材料として注目を集めています。このような材料の物理的・化学的特性を調べ設計に供するとともに、機械構造物の応力分布、強度推定に関するコンピュータ解析にも取り組んでいます。
加工工学部門
加工は材料に特定形状を付与することで所定の機能を与える重要な役割を担っています。主な加工は、旋盤・フライス盤に代表される機械加工、砥粒を工具として精密微細表面を創成する砥粒加工、切りくずを出さず形状創成する塑性加工です。現在は、機器の高精度化、高機能化の要求に応えるべく、加工原理の極限的追求に加え、新たな工法開発、駆動機構開発、コンピュータ援用技術、さらに加工の複合化を取り込んだ研究開発を積極的に進めています。
熱・流体工学部門
沸騰・凝縮など流体の相変化では、熱の移動割合が大きく、工学的応用の幅は大きく広がっています。これらを主題とする研究はもちろん、環境問題の解決に寄与すべく、スターリングエンジンの開発やタービン翼まわりの流れをコンピュータ解析する研究も鋭意推進中です。また、再生可能エネルギーに関する研究としてバイオマスエネルギー、水力エネルギー、潮流エネルギーの利用に関する研究にも取り組んでいます。
機械システム部門
機械内部における流体と要素を介した動力伝達と振動・騒音の伝播の制御を中心に、機械システムに関する研究に取り組んでいます。低騒音油圧ポンプの設計開発、自動車車内の静粛化、水圧による動力伝達に関連する制御要素の開発・性能評価手法の開発、ハイブリッドロケットや人工衛星の構造・システムに関する研究・開発が主なテーマです。
制御システム部門
機械は思い通りに正しく動いて初めて、人の役に立つことができます。この動かす部分を担うのが制御システムです。現在は、ロボットやメカトロニクスシステムの開発とその運動制御に関する研究に取り組んでいます。宇宙エレベーター昇降実験機やヒューマノイドロボット、コンピュータアシスト車いす、衝突時の衝撃を受動的に緩和できる機構、自動運転車などの開発と制御に関して、実用化を目指して積極的に研究を進めています。

主な就職先

日産自動車株式会社/本田技研工業株式会社/いすゞ自動車株式会社/株式会社日立製作所/三菱電機株式会社/株式会社デンソー/日本電産株式会社/京セラ株式会社/株式会社河合楽器製作所/株式会社アルバック/SMC株式会社/株式会社荏原製作所/JUKI株式会社/株式会社牧野フライス製作所/理想科学工業株式会社/日本発条株式会社/YKKAP株式会社/河西工業株式会社/株式会社ジャムコ/株式会社ミツバ/株式会社富士通ゼネラル/TOTO株式会社/株式会社大林組/東芝プラントシステム株式会社/ANAエアポートサービス株式会社/東海旅客鉄道株式会社(JR東海)/東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)/独立行政法人自動車技術総合機構/東京都庁

電気電子情報工学領域

4部門にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

制御・エネルギー
工学部門
以下の2つの分野から構成されています。
  • ① 制御工学分野
    多くのシステムで用いられているコントローラをはじめ、制御技術に関する幅広い研究開発に取り組んでいます。
  • ② エネルギー工学分野
    エネルギー変換および電気応用を1つのシステムとしてとらえ、これらに関する基礎的研究と開発研究を行っています。
材料・デバイス
工学部門
以下の2つの分野から構成されています。
  • ① 材料工学分野
    有用な半導体・磁性体・誘電体の種々の材料と、その物性に関する総合的な研究、ならびに新機能を有する素材の開発を行っています。
  • ② デバイス工学分野
    半導体・超伝導体などの固体中の電子の性質に基づく新機能デバイスと能動デバイスの基礎研究と開発研究に取り組んでいます。また、デバイスの集積化による新たな機能開発にも取り組んでいます。
波動電子
工学部門
以下の2つの分野から構成されています。
  • ① 電磁波・光波工学分野
    光波を含む電磁波デバイスに関する系統的な解析・合成手法を、電磁波理論や回路理論を駆使して研究するとともに、無線通信用の電磁波デバイスの開発に取り組んでいます。
  • ② 超音波工学分野
    超音波診断・治療における安全性確認のための研究、ならびに生体・海洋環境の計測を目的とした音響トモグラフィー法開発の基礎研究に取り組んでいます。
通信・情報
工学部門
以下の2つの分野から構成されています。
  • ① 通信工学分野
    通信のためのディジタル信号処理やディジタル画像処理の基礎と応用に関する幅広い研究開発に取り組んでいます。
  • ② 情報工学分野
    コンピュータネットワーク、情報セキュリティ、自然言語処理に関する基礎研究・応用研究に取り組んでいます。

主な就職先

キヤノン株式会社/富士通株式会社/日産自動車株式会社/本田技研工業株式会社/スズキ株式会社/いすゞ自動車株式会社/アイシン・エィ・ダブリュ株式会社/SMC株式会社/凸版印刷株式会社/YKKAP株式会社/沖電気工業株式会社/株式会社京三製作所/サクサ株式会社/株式会社JVCケンウッド/日本金属株式会社/日本電産株式会社/株式会社日立産機システム/東京エレクトロン株式会社/東京電力株式会社/株式会社関電工/ソフトバンク株式会社/株式会社DMM.Comラボ/東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)/小田急電鉄株式会社/独立行政法人国立高等専門学校機構 津山工業高等専門学校/横浜市役所

応用化学領域

6分野にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

分子物性工学の分野
  • ① 固体表面や金属錯体上で起こる触媒反応の機構の解明
  • ② 環境・エネルギー問題解決のための新規高性能触媒の開発
  • ③ ナノ空間を利用した触媒反応の研究
  • ④ 新しいタイプの有機光化学反応の開発とその機構の解明ならびに応用
  • ⑤ 機能性超分子の合成と物性の解明
  • ⑥ ペプチドおよびDNA残基と遷移金属イオンとの相互作用の解明
エネルギー変換化学の分野
  • ① 電気化学反応機構の解明と高エネルギー密度二次電池材料および機能性めっきの開発
  • ② 光触媒による難分解性有機物の分解とバイオセンサーの開発
高分子機能材料の分野
  • ① 光機能性高分子や高分子触媒等の機能性高分子材料の開発
  • ② 新しい有機合成反応の探索とその高分子反応への応用
  • ③ 高分子物性の研究における新しい研究手法の開発
生体分子工学の分野
  • ① ペプチド性抗生物質の全合成
  • ② ペプチドとタンパク質の改変および機能性人工ペプチドの合成
  • ③ ホルモン系医薬の開発
  • ④ 植物ホルモンの働きに関する研究
  • ⑤ 抗ウイルス作用を有する核酸医薬の開発
  • ⑥ 遺伝子解析のための機能性核酸の開発
無機材料・分析化学の分野
  • ① 新しい固体電解質の開発とその応用
  • ② 膜機能や光機能などを有するセラミック新素材の開発
  • ③ 金属酵素に匹敵する触媒の開発
  • ④ 微量有機汚染物質の水環境における監視および管理
資源物質化学の分野
  • ① 優れた性能や種々の機能を有する新しい高分子材料の開発
  • ② 有機高分子と無機酸化物を複合した新しいナノ材料の開発
  • ③ 有機合成化学を基盤とする機能物質の合成およびその反応設計

主な就職先

日産化学株式会社/リケンテクノス株式会社/AGCセイミケミカル株式会社/川崎化成工業株式会社/セメダイン株式会社/東洋合成工業株式会社/日本乳化剤株式会社/JSR株式会社/田島ルーフィング株式会社/東京濾器株式会社/株式会社ニッペコ/丸善石油化学株式会社/理研計器株式会社/古河電池株式会社/KOA株式会社/TDK株式会社/旭ファイバーグラス株式会社/株式会社ニッカトー/日鉄テックスエンジ株式会社/株式会社スリーボンド/ソマール株式会社/東京サラヤ株式会社/東亜非破壊検査株式会社/公益財団法人相模中央化学研究所/アイシン・エィ・ダブリュ株式会社/ニチアス株式会社/リンテック株式会社/株式会社スリーボンド

情報システム創成領域

3部門にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

数理情報システム
工学部門

~情報という社会基盤を創成する理論の体系~

情報システムを数理的にとらえ、理論的に問題解決する人材を育成します。
[研究領域]
数理計画、確率・統計、情報数学、計算論理学、数理ファイナンス、応用解析学などの分野
情報システム
工学部門

~情報システム構築のための方法論を展開する体系~

新しい社会的価値を生み出す情報システムの分析・統合・構築ができる人材を育成します。
[研究領域]
ヒューマンインタフェース、情報セキュリティ、知識工学、ソフトウェア工学、信頼性工学などの分野
経営管理システム
工学部門

~管理システム構築のための経営科学の体系~

経営上の諸問題を経営科学の手法でモデル化し、最適化して、解決できる人材を育成します。
[研究領域]
経営科学、オペレーションズ・リサーチ、社会基盤システムなどの分野

学修・研究活動に対するサポート体制

春と秋の国内学会発表および5月・9月・11月に実施する学内発表を通じて、計画的に研究を進め、自己の理解を表現する技術を磨けるよう指導しています。
また、T・A(ティーチング・アシスタント)となって教員の教育活動を支援し後進を育成することで、自らの知識を深め、さまざまな技術を磨けるように導きます。

主な就職先

アクセンチュア株式会社/ヤフー株式会社/ソフトバンク株式会社/株式会社インターネットイニシアティブ/富士ゼロックス株式会社/株式会社日立製作所/株式会社NTTデータビジネスシステムズ/NTTテクノクロス株式会社/MS&ADシステムズ株式会社/さくら情報システム株式会社/日興システムソリューションズ株式会社/株式会社日本総合研究所/株式会社日立ソリューションズ/富士ゼロックス情報システム株式会社/富士ソフト株式会社/SBペイメントサービス株式会社/NTTデータ先端技術株式会社/グローリー株式会社/スズキ株式会社/株式会社PFU/東海旅客鉄道株式会社(JR東海)/東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)/NECネッツエスアイ株式会社/横浜市教育委員会

経営工学領域

2部門にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

経営管理システム
工学部門

~管理システム構築のための経営科学の体系~

経営上の諸問題を経営科学の手法でモデル化し、最適化を通して解決を行うことのできる人材を育成します。
[研究領域]
経営科学、オペレーションズ・リサーチ、社会基盤システムなどの分野
生産システム
工学部門

~業務の合理化を目指す体系~

製造業・サービス業など各種産業の最前線に広がる諸問題を科学的手法により分析し、解決のための人間を中心としたシステムを設計できる能力を有する人材を育成します。
[研究領域]
生産を主とした各種産業に係わる分析、計画、管理・運用から、業務の自動化システム設計などの分野

学修・研究活動に対するサポート体制

博指導教員とのゼミナール、国内および海外での学会発表、年間数回の学内発表を通じて計画的に研究を進め、自らの考えを理論的かつ正確に組み立て表現する能力を身につけるように指導しています。
また、T・A(ティーチング・アシスタント)となって教員の教育活動を支援しながら自らの知識を深め、様々なスキルを身につけるように導きます。

主な就職先

富士通株式会社/テルモ株式会社/TDK株式会社/華為技術有限公司/NECネクサソリューションズ株式会社/NTTデータフォース株式会社/NTTテクノクロス株式会社/Sansan株式会社/東芝システムテクノロジー株式会社/株式会社日立ハイシステム21/株式会社富士通エフサス/株式会社ニフコ/株式会社ダイフク/いすゞ自動車株式会社/株式会社タチエス/東京ラヂエーター製造株式会社/日本電産トーソク株式会社/ユニプレス株式会社/株式会社京三製作所/大和物流株式会社/株式会社日立ビルシステム

応用物理学領域

5部門にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

宇宙計測工学部門
  • ① 南極周回気球実験による宇宙反粒子・暗黒物質の探索
  • ② 高高度気球・人工衛星で用いる装置冷却機構の研究
  • ③ 機械学習による粒子データ選別の研究
  • ④ シンチレータを用いた粒子検出器、カロリメータ検出器の開発
  • ⑤ 超高エネルギー宇宙粒子の観測的研究
  • ⑥ 太陽惑星間磁気圏の観測的研究
材料物性工学部門
  • ① ナノ構造物質の電子物性の解明
  • ② ナノカーボン材料を用いたデバイスの開発
  • ③ 細孔材料を用いた新規物質合成とその物性解明
物性理論部門
  • ① ナノデバイスにおける量子輸送の研究
  • ② ナノ磁性体における磁壁の研究
  • ③ ランダム系における協同現象の研究
生物物理工学部門
  • ① ディープラーニングによる画像解析
  • ② 生体のバイオメカニクス
  • ③ 自動運転ソフトの開発
  • ④ 自動運転のシミュレーション
数理物理部門
  • ① 量子多体系における対称性と数理構造の研究
  • ② 統計力学における可解格子模型の研究
  • ③ 効率的モンテカルロ法の開発

主な就職先

TISソリューションリンク株式会社/三菱電機株式会社/三菱電機ソフトウエア株式会社 /株式会社V Language

生命機能工学領域

生命機能工学領域では、生命現象や、生体機能についての教育・研究を行います。例えば、核酸やタンパク質や脂質などの生体分子や、医薬品や食品、化粧品や香料などの有用物質が研究の対象です。また、我々ヒトを含めた動物、植物、微生物などの生物も研究の対象です。こうした物質や生物がもたらす、生物活性、遺伝子、酵素、代謝、シグナル伝達、生理といった機能や現象が研究テーマとなります。メカニズムの解明研究のような基礎研究から商品開発、モノづくりに至る応用研究まで、幅広く学修、実践します。

生命現象の解析に関する分野
  • ① 植物の遺伝的多様性解析と教材開発に関する研究
  • ② 植物ホルモンの分子レベルでの作用機作に関する研究
生命化学工学に関する分野
  • ① 核酸医薬や金属含有核酸の開発に関する研究
  • ② 有機金属触媒の開発や生物活性化合物の合成に関する研究
  • ③ 機能性金属錯体の開発や人工酵素の化学合成に関する研究

主な就職先

富士通(株)/スズキ(株)/(株)マーストーケンソリューション/アーバン・コーポレーション(株)/旭情報サービス(株)/(株)QES/(株)システムクリエーション/(株)セック/東芝デジタルソリューションズ(株)/(株)ニュービジョンテック/(株)ハイマックス/(株)日立情報通信エンジニアリング/(株)日立ソリューションズ/富士ソフト(株)/(株)富士通ソフトウェアテクノロジーズ/マーベリック(株)/都築電気(株)/神奈川県教育委員会/学校法人神奈川大学/高知県公立大学法人高知工科大学

建築学専攻

6部門にわたって多様な研究開発・教育指導を行っています

建築都市防災工学部門
(構造設計・防災)
地震・強風・豪雪といった自然外乱、あるいは交通振動などの人工外乱が建築物に与える影響と、それらに対して建築物が適切な性能を保持するための設計法についての研究・教育を行っています。その際、都市防災の視点を含めて、外乱の予測、その建築物への影響の解明と設計への反映、振動の制御等の観点から取り組み、風洞実験やコンピュータによるシミュレーション等の手法も取り入れています。
建築構造設計工学部門
(構・工法、構造材料)
建築物が適切な性能を保持するための基本である構造形成・構造材料・構造体についての研究・教育を行っています。構造体の特性という観点から建造物の安全性と持続性を確保する手法を確立することを目的とし、大型構造物試験装置による実験を行うほか、電算機を使った解析的な手法などを用います。
建築都市文化学部門
(建築空間・文化)
建築はどうあるべきか、より良い建築はどのようにしてつくることができるかについて研究します。そのためには、建築とは何かという根本的な課題に立ち戻り、歴史を踏まえつつ考えることが必要です。歴史的な調査、建築や都市の現状把握、そして設計作業といった活動を、建築文化という広い視野のもとに展開しています。
建築都市設計学部門
(都市空間・文化)
建築と、その集合としての都市はどうあるべきかについて研究します。都市は現在、交通・防災などさまざまな課題を抱えるとともに、都市景観はどうあるべきかといった都市デザインについても大きな課題があります。建築と都市のさまざまな問題に対して調査を行い、計画や設計を、文化という大きな視野のもとに実施していきます。
建築環境計画学部門
(建築環境・設備)
建築物は美観や安全性の確保とともに、健康性・居住性といった心豊かに過ごせる質の高い環境や機能を具備することが大切です。この観点に立って、光・音・温熱・空気・水環境等に関して研究・教育を行います。特に建築・設備融合、インテリジェント化、コンピュータ援用設計、省資源・リサイクル技術、数値模擬体験等について取り組みます。
建築都市環境設備学部門
(都市環境・設備)
建築は、人のために室内環境を構築して快適・安全な住環境を提供する一方、集合して都市を形成し、都市および地球レベルの環境と密接に関わっています。それらは相反する作用を伴うことがあり、選択する手法の決定には総合的な判断を必要とします。そのような観点から、水環境を中心として建築と都市のあり方を考え、これを実現するための設備的対応について研究・教育を行います。

主な就職先

株式会社大林組/鹿島建設株式会社/清水建設株式会社/大成建設株式会社/三井住友建設株式会社/東急建設株式会社/西松建設株式会社/松井建設株式会社/五洋建設株式会社/飛島建設株式会社/NECファシリティーズ株式会社/株式会社IAO竹田設計/株式会社梓設計/株式会社NTTファシリティーズ中央/株式会社金子設計/川口琢磨建築設計事務所/再生建築研究所/株式会社JFE設計/株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所/大和ハウス工業株式会社/株式会社ジェイアール東日本都市開発/東京地下鉄株式会社(東京メトロ)/株式会社JVCケンウッド/公益財団法人日本ナショナルトラスト/春日部市役所/鎌倉市役所/横浜市役所

教育研究上の目的、教育目標および3つのポリシー

工学研究科の教育研究上の目的、教育目標および3つのポリシーに関する情報は、「神奈川大学 -本学の情報-」内にまとめておりますので、下記リンクよりご覧ください。

神奈川大学 -本学の情報-
神奈川大学 本学の情報

このサイトでは「学校教育法施行規則等の一部を改正する省令」(平成22年文部科学省令第15号)に基づき本学の教育研究活動等にかかわる情報を公表しております。

これまで本学では、創立100周年に向けた「将来構想-中期実行計画」、法人の財務状況、事業計画・事業報告、点検・評価活動をはじめ、教育研究情報を社会に向けて広く公表して参りました。高等教育機関として社会的責務を果たすため、本学の運営、教育研究等の諸事業など、積極的に情報を公表して参ります。