
Kubota Shodai
久保田 翔大 特任助教
Profile
出身地/京都府
子供の頃の夢/教員
尊敬する人/霜月たもさん
趣味/スポーツ観戦、カラオケ、クイズ、人狼、麻雀、ボードゲーム
休日の過ごし方/野球観戦、オンラインボードゲーム会の主催
好きな音楽/Superfly
好きなTV番組/ロンドンハーツ、水曜日のダウンタウン
好きな著名人/宇治原史規さん、三浦奈保子さん、瑞原明奈さん
好きな食べ物/蕎麦、餃子
非線形解析学で「相転移」の解明に取り組む。 数学は新発見の連続だから面白い!
氷が溶けて水になる物理現象を方程式で記述する
私は「非線形解析学」と呼ばれる数学の分野を専門としています。非線形解析学とは、高校で習う微分や積分を応用して、さまざまな物理現象を方程式として記述する学問です。私が取り組んでいるのは「相転移」と呼ばれる現象です。相転移とは,例えば温度や圧力といった何らかの外からの力によって、ある物質の状態(=相)が別の状態(=相)に変化する現象です。熱が加わることで,氷(固体)が解けて水(液体)になる融解などもこの相転移の一種です。物理現象を方程式で記述できるようになると、物理現象の再現や制御に一歩近づきます。そうした研究につなげるための理論的な根拠となる方程式について、日々解明に取り組んでいます。
子どもの頃から特に勉強に対して好き嫌いはなかったのですが、算数だけは特別でした。通っていた小学校が少し特殊で、高学年になると算数は習熟度別にクラスがわかれていました。一番上のクラスは授業の進捗が早く,ときどき自由時間がありました。そのとき先生に「こういうのがあるよ」と教えてもらったのが「数独」でした。当てはめる数字を仮定したりしながらすべて解けたときの快感にまんまとハマってしまいました。その後も数学にどんどん魅了されたのは、まるで自分が世紀の新発見をしたかのような成功体験をたくさん積み重ねることができたからだと思います。
非線形解析学は比較的新しい分野なので、まだまだ未知の問題を多数残しています。ときには1か月かけても問題解決の糸口が掴めないこともありますが、それを乗り越えて解けたときは何事にも代え難い達成感がありますし、新発見の連続である数学はとても楽しいです。
活きる数学は、丁寧なインプットとアウトプットで身につける
授業は1年次を対象にした「微分積分学A・B・Ⅰ」や「幾何学A」などを担当しています。取り扱っているのは微分や積分といった解析学の基礎になる内容や、行列などの線形代数学です。これから大学で研究に取り組んでいく学生に対して、土台となる数学的な知識を身につけてもらえるよう意識しています。
数学には公式や定理がありますが、暗記をして終わりにはしてほしくないと思っています。その公式や定理がどのように成り立っているのかを証明などによって理解してもらったあとに、覚えた知識を使って演習を繰り返していく。また、問題を解く際には「〇〇の公式を使った結果として〇〇になった」といったように、過程についても言葉で記載してもらっています。このようにインプットとアウトプットを丁寧に行う経験が、将来卒業研究を進める際や社会に出たときに「しっかり活きる数学」になると思っています。
学生時代には、もちろん講義やその予習復習もありますが、自分の好きなことをできる時間が多くあります。その時間を最大限に利用して、たくさん新しい経験をしてほしいと思っています。経験の引き出しが多ければ多いほど知識が増え、視野が広がります。私自身、家庭の都合で学費を自分で払わなければならず、アルバイトをしながら大学では授業料の免除を受けるために勉強に熱心に取り組むなど、忙しくしていました。それでも、時間を見つけて遠方にスポーツ観戦に行ったり、著名人が主催する人狼ゲーム会に参加したりしました。そうした「生」の体験は今も強く記憶に残っています。時間がある今こそできる体験にぜひ挑戦してください。

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