Sumimoto Shimpei

澄本 慎平 特別助教

所属
化学生命学部
生命機能学科
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専門分野

生物分子化学

キーワード

Profile

出身地/宮崎県
尊敬する人/両親
休日の過ごし方/料理、散歩、晩酌
好きな音楽/ジャンル問わずいろいろな音楽
好きな食べ物/辣子鶏、油淋鶏、豚骨ラーメン

身近に存在する「シアノバクテリア」から、社会課題を解決する新しい有用物質を発見する。

「シアノバクテリア」が生み出すさまざまな物質に注目

私の研究対象は「シアノバクテリア」です。普段、皆さんが意識することはないかもしれませんが、コンクリートの表面にできる黒い汚れのようなものや、水槽に発生するヌメヌメしたコケのようなものの中には、このシアノバクテリアという細菌(原核生物)が繁殖してできたものがあります。海や川などの水中から陸上まで、至るところにさまざまな種類のシアノバクテリアが生息しています。

厄介な存在に思える反面、例えば海にすむシアノバクテリアがつくる物質は、がん細胞を殺す作用を示すことがわかっています。また、シアノバクテリアは光合成を行ううえに過酷な環境下でも生きられるので、大気中のCO2を吸収して有用物質を生産することで、カーボンニュートラル(温室効果ガスを実質的にゼロにすること)の達成にも貢献できるのではと期待されています。

私は、このさまざまな可能性を秘めたシアノバクテリアを対象として、新しい有用物質を見つけるための研究に取り組んでいます。例えば、(神経変性疾患)の発生原因として「活性酸素」が関与していると考えられています。私たちの研究ではこの活性酸素が、シアノバクテリアから採取した物質をヒトに投与することで発生することを明らかにしました。要するに、神経変性疾患が発生する際と類似した状況をつくることに成功したのです。こうした研究を続けることで、将来的には医薬品や化粧品の開発、病気のメカニズム解明などにつなげていければと思っています。

計画性を持って物事に取り組むスキルを身につける

私の研究は生き物を扱うため、「計画を立てること」がとても重要です。例えば、実験にはどれくらいの量のシアノバクテリアが必要で、それを培養するにはどれくらいの日数をかける必要があるのか。今すぐ実験したいと思っても、十分に準備・計画しないとできない点が生物を使う研究ならではなのです。

研究室には、私と一緒にシアノバクテリアの研究に取り組んでいる学生もいます。彼らには、結果を出すために何をいつまでに達成する必要があるのか、といった目標に対して、逆算的に計画を立てられるようになってほしいと思って指導しています。こうしたスキルを身につけることができれば、将来なりたい自分(夢)を実現できる、もしくは社会に出た時に成功できる人間になれると思います。

「人は環境が変わるたびにどんどん成長していく」というのが、私の持論です。学生時代のうちはたくさん新しいことに挑戦し、時には失敗も味わってください。失敗したときは何が原因だったのかを考え、知識を修得したり他者にアドバイスをもらってから再挑戦するといいと思います。その繰り返しを経て、「自分はこれが得意だ」と言えることを増やしてほしいですね。

今はYouTubeなどのメディアにも最初は真似するだけで精一杯だと思いますが、自分なりに工夫したりこだわりを発見したりして一歩先に進めると、自信につながるはずです。趣味でも人間関係でもいいので、失敗することに貪欲になりながら挑戦できるようになったとき、あなたはどこでも活躍できる人になっていると思います。

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  • スパイス類:スパイスの効いた料理が好きなのですが、せっかく好みのお店を見つけても引っ越しすると食べられないのが寂しく、自分で料理するようになりました。自分好みの味を自分でつくれると幸せが止まりません

  • 博士論文:一緒に頑張った友人、たくさん失敗しながらも諦めずにやり通したことなど、私にとってはいろいろな思い入れが詰まった一冊です

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