Nakamura Makoto
中村 慎 特別助教
Profile
生年/1984年
出身地/神奈川県
子供の頃の夢/建築士(意匠設計・住宅の設計)
尊敬する人/お世話になった先生方、前職の上司
愛読書/時をかける少女 など
趣味/国内旅行
休日の過ごし方/散策、スポーツ観戦 など
好きな映画/細田守監督作品
好きな著名人/竹野内豊、深津絵里
好きな食べ物/お刺身、日本酒
好きな国/日本
既存の建物を活用する、改修手法の研究をしています。
実務経験で得たさまざまな気づきをテーマに
私の父が大工だったので、物心がついた頃から自然と建築に興味を持っていました。ものづくりも好きでしたが、それよりも図面を描くのが好きで設計に携わりたい思い、その目標がぶれることなく今日に至ります。設計には、主にデザインに携わる「意匠設計」、建物の耐震安全性などを検討する「構造設計」、快適な室内環境を創造する「設備設計」があり、私は「構造設計」を専門にしています。
現在では建築技術の高度化・複雑化もあり、専門分野ごとに設計業務を分業することが一般的です。自分の専門分野の設計手法を学び、それらを応用して課題の解決にあたることは実務者としての第一歩になります。大学院修了後のおよそ10年間、設計事務所に勤務し、さまざまな課題に取り組めたことが今の私の基礎となっています。
一方で基礎を固めていくと、「この分野の技術が不足している」、「あと少し改善を加えると使い勝手がもっとよくなるのに」など、さまざまなことに気づけるようになります。特に既存の建物の改修では、最適な補強を採用したいのだけれど、建物の機能性を考えると最適な補強が採用できない場合や、設備的に追加の開口を設けたいのだけれど、耐震安全性の観点からそれができないことなど、あちらを立てるとこちらが立たないといった事がたびたび起こります。そのような実務で直面した「課題」、「気づき」を突き詰め、解決手法を検討していきたいと思う気持ちが日増しに強くなり、研究の道に戻ってきました。
したがって、今の私は既存の建物(主にRC造(鉄筋コンクリート造))の改修手法に関する研究をしています。高度経済成長期に建設された建物は、建て替えや改修の時期に差し掛かっており、長寿命化改修など建物の継続的な利用を目的とした改修工事が増えつつあります。それらの改修工事では建物の耐震性だけでなく、機能性や美観、環境、寿命などへの配慮が求められることもあるので、幅広い要望に対応可能な改修手法や、その確立に必要となる基礎的な研究までを対象にしています。
「これだけは自信がある!」と言える強みを持とう
学生時代に「これだけは自信がある!」と言える強みをぜひ作ってください。
私は大学で陸上競技に没頭し、合間をぬって勉強とバイトをする生活を送っていました。今振り返れば、もっと勉強しておけばよかった、もっと友達と遊んでおけばよかったなど、思うことも多々あります。
それでも一つのことに打ち込む生活はとても充実していましたし、何よりも陸上競技で培った体力や精神面のタフさは私にとっての「これだけは自信がある」ものとなり、その後の生活をいくらかは楽にしてくれたと感じています。私の場合はスポーツでしたが、語学や趣味などなんでもよいので、「これならば自信がある」ということを一つは見つけて、とことん突き詰めていって欲しいです。
その一方で、一つのことだけに没頭しすぎると視野が狭くなってしまうので、さまざまなものに興味を持ってほしいとも思います。学生生活を通じて自分の強みを持ちながら、興味のアンテナも広い、幅広い視野を持てる人になってください。
[構造コース]サステナブル構造研究室
鋼構造建物の安全性と長寿命化を考える
当研究室は,建築構造を骨組・部材・接合部・材料に分類して総合的に捉える構工法から,分析的に捉える実験と解析,さらにそれらを実現するための設計までの全般にわたる研究を行っています。 時代ニーズの多様化に伴い,建物は強・用・美の要求性能を満たすだけでなく環境に配慮する必要があります。鋼構造分野は,鋼という品質の安定した材料を用いて構工法を考え,さまざまな実験や解析を重ねて,制振部材や長寿命化などの新しい技術を開発できるおもしろい分野です。地球環境問題への鋼構造分野の対応として,座屈拘束ブレース,部材リユース,鋼木質複合構造,機械式亀裂補修工法,腐食などの多岐の研究テーマを展開し,得られた研究成果を実際の建物へ適用することも実践しています。また,学外の研究機関や大学,企業などさまざまな分野の方々との交流,共同研究などを積極的に取り入れています。常に社会と連携しつつ,研究活動を充実させていくことをめざしています。
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地域課題
SDGs・地域課題について