Hirai Hirohisa

平井 裕久 教授

所属
工学部
経営工学科
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専門分野

会計学

キーワード

Profile

出身地/岡山県
生年/1971年
血液型/B型
子供の頃の夢/動物に関わる仕事(獣医など)
趣味/海外旅行、音楽鑑賞、釣り
好きな食べ物/果物
好きな国・地域/香港

企業の経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」のうち、 特に「カネ」に視点を置いて学ぶ講義を担当しています。

企業の「価値」とはどういうものか?

私の専門は「企業価値評価」および「管理会計」で、前者は文字通り、企業価値の評価に関する研究です。一般的に企業は、その価値を高めることを目的として経営活動を行っているわけですが、それでは企業の「価値」とはいったいどういうものでしょう?分かりやすいところでは、利益が価値の源泉としての評価基準のひとつですが、今は利益を上げさえすれば企業の価値も上がるという時代ではありません。企業価値の評価には、社会貢献度、従業員満足度、ブランドイメージなど、さまざまな要素が考えられます。また昨今では、コーポレート・レピュテーション(企業の評判)を管理することが、企業価値に影響を与えるという考え方もあり、こういったことを具体的に実証分析しながら研究を行っています。
一方「管理会計」とは、企業の経営活動を定量的に表すことができる会計情報を、経営上の意思決定などの経営管理に活かすためのシステムです。ちなみに、管理会計が企業内部で経営管理に使われるのに対し、外部に対する報告に使われるのが財務会計です。会計的な発想は企業だけのものではなく、私たち個人の家計にも通用します。例えば、企業は株主からお金を集めて資金調達しますが、私たちも家や車を買う際、銀行ローンを組んだり両親に借りたり、同じように資金調達しますよね。企業の会計も個人の家計も本質は同じで、そう考えると身近な学問分野だと思えてきませんか?

社会の仕組みを学べる仮想株式投資コンテスト

企業は「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」という経営資源を活用して経済活動を行っています。担当講義の「経営管理」では、特に「カネ」を中心に据えて、これらの資源をいかに効率よく経営に活かしていくかを学びながら、企業や経営についての理解を深めます。「経済性工学」とは、企業経営上のさまざまな案件について貨幣換算(経済的評価)によって意思決定を行うもので、あらゆる意思決定場面で有用となる知識を修得します。「原価管理」では、企業の製品製造における原価計算の過程および原価情報を経営に活かすための知識を学びます。いずれの授業も企業の経営者だった経験を活かして、具体例を交えながら講義しています。
ゼミでは活動の一環として、学生の皆さんに「日経ストックリーグ」に参加してもらっています。これは中・高・大学生を対象にした、株に関するコンテスト形式の学習プログラムで、自ら決めたテーマに対し、与えられた500万円の仮想資金を使ってポートフォリオ(購入する株の組み合わせ方)を作成するものです。例えば「IoTによる快適な社会」や「働きやすい社会実現」など、それぞれが思い描く社会像をテーマに掲げ、実際にどのような企業に投資すればそれが実現するかを調査し、株式を選出してレポートにまとめます。コンテストでは、その着眼点や考察の過程が評価され、優秀参加者に賞が贈られます。株式そのものを学ぶよりはるかに、社会の仕組みや今の社会状況を学ぶことができますし、グループで行うことから、チームワークやコミュニケーションの重要性も実感できると思います。

学生時代の"無駄"と思える経験が役に立つ

大学では、工学部で時系列解析を専門に学びました。一方、経営にも興味があって、大学以外に簿記学校にも通いました。当初は遊び気分でしたが、もともと数学が好きだったので、計算問題を解くことが面白かったです。そんな流れもあって修士課程に進んで会計学を専攻し、博士課程では応用統計学を学びました。大学院時代は、社長として企業経営に携わり、忙しい毎日を過ごしました。
思えば一貫性のない道のりで、研究者として回り道だったことは否めませんが、この"無駄"と思える経験は、研究や教育に活かされています。どのようなことであっても、その経験は将来何かの役に立つということなのでしょう。そのためにも、やるべきことを必死でやり、遊ぶときは納得がいくまで遊び、ONとOFFのメリハリをつけた生活を送ることが大事なのではないかと思います。

管理会計研究室

会計情報を利用して企業は効率的な経営を行う

企業の経営で重要となる資源のうち、特に“カネ”に関する分野が会計学です。その中でも、経営者などに重要となるのが管理会計の知識です。企業の経営活動では、企業内外の“ヒト”が、様々な“情報”を操って利用しながら、製品などの“モノ”を動かしています。その経営活動では、同時に“カネ”も動いています。 企業での“カネ”の調達と運用に関する知識は、社会における様々な場面で有用となっています。例えば、企業の行う投資も、そして個人で行う投資も、共に“カネ”を集めてきて、それらを効率よく運用することが求められます。 研究室では、会計学の知識に加え、データ・マイニング(統計学)の知識も活用して、企業の経営に関する研究をしています。

Photos

  • 鳥が好きで今も文鳥を飼っています。小学生の頃には、多様な羽色や形状に魅了され、数百羽の小鳥を飼育していました。趣味が高じて「愛玩動物飼養管理士」も取得しました

  • 企業における日々の“カネ”の動きを計算した会計情報や文章情報(テキストデータ)を用いて経営や投資を学び、コンテスト等で成果をあげる。

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

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