Yoshiura Atsumasa
吉浦 温雅 特別助教
Profile
生年/1983年
出身地/広島県
血液型/O型
子供の頃の夢/ジャーナリスト
尊敬する人/両親
趣味/テレビでプロ野球観戦。カープファンです。
休日の過ごし方/洗濯、買い物がてら近所を散歩、テレビでスポーツ観戦。
好きな映画/「風立ちぬ」(アニメ)、「石内尋常高等小学校 花は散れども」
好きな音楽/スピッツ、Mr.Children、スガシカオ
好きなTV番組/「アタック25」「開運!なんでも鑑定団」「モヤモヤさまぁ~ず」
好きな食べ物/青魚、焼きナス、おこわ
手間とコストをなるべくかけずに古い民家の「寒さ」を解消したい。
古い民家の改善には重要な「寒さ」対策
これまで私が研究テーマとしてきたことは、古い民家でも冬場に室内を温かく保つための断熱・暖房の技術開発です。古い民家で暮らしている方々に改善したい要素を聞くと、まずは水回りを中心とした「設備」と屋内の「暗さ」があげられ、次に「寒さ」という回答が多くなります。この「寒さ」に関しては、最新の技術を使って改修すれば新築の住宅と変わらないくらいの温かさを実現することは可能ですが、それには相当なコストがかかります。構造的な安全性や空間構成の機能性の向上などの改修を行ったうえで、さらに防寒に関して充分なコストをかけるのは難しい場合が多く、実際にはあまり普及していないのが現状です。そこで施工に手間がかからない工法や、コストを考慮する新しい視点からの技術開発を目指しています。
古民家の温熱環境改善に取り組んできた学生時代
私が学生時代に関わった、空き家になった民家を改修した事例では、開口部が大きく、さらにアルミサッシの一枚ガラスで冷えやすい窓に「太鼓障子」を導入しました。普通、障子というのは障子紙が片側に一枚だけ貼られていますが、それを桟をはさむように二枚貼ると、その間に空気の層ができるので熱が伝わりにくくなります。さらにアルミサッシも熱が伝わりにくい木製サッシの複層ガラスにして、それを組み合わせることでかなり断熱性が高くなるのです。どちらも昔からある技術なので採り入れやすく、しかも地元の大工さんなどに仕事をお願いできるという面でも良いのです。
また違う事例では、改修後、高齢者&児童施設として、実際に使われている様子の観察調査を毎年夏と冬、それぞれ2ヶ月ほど、3年間ぐらいにわたって行いました。その際には施設の人たちと仲良くなり町民運動会や飲み会に参加させていただくなど、楽しい思い出がたくさんあります。
今後の課題としては、開口部よりさらに面積の大きい「壁」をどう改修して断熱効果をあげていくか、ということも考えていきたいと思っています。
やり始めたことは最後までやりとげよう
ちなみに私の実家はお寺で、私自身もお坊さんの資格を持っています。そのため大学時代の夏休みには3年間毎年1か月、お坊さんになる資格を取るための学校に通い、3年最後の冬には京都の寺に篭って1か月間の修行をしました。この修行はかなりハードなので若いうちじゃないと大変だよと言われたこともありますが、やはり自分で始めたことはちゃんとやりとげようと思ったのです。
学位をとるのに8年もかかった私ですが、それもまたやり始めたからには最後までやろうと思って諦めずに研究を続けた結果です。その後、なんとか就職もできましたし、今もお盆などには実家の仕事を手伝うこともあります。皆さんも、やり始めたことは何か形になるまでやり続けてみてください。最後までやりとげれば、そこからまた新しい道が拓けていくはずですから。
[環境コース]建築環境・設備研究室
省エネルギーかつ快適な建築環境・設備をつくる
内部で過ごす人にとって快適で健康的な環境を実現しつつ、地球環境への負荷を抑えた建築の普及が求められています。高い環境性能を有する建築が、適切に評価されれば、その普及にもつながると考えられます。建物の性能をよくするとどのくらい快適になるのか、効率の高い設備に交換するとどの程度のエネルギーや光熱費の削減が達成されるのか、などを主に計算により定量的に評価して表現する方法を研究しています。また、近年、歴史的に価値のある民家が活用されていますので、そこで生活する方々に、冬を温かく過ごしてもらう技術を提案しています。
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