Imai Takamasa

今井 崇雅 教授

所属
情報学部
システム数理学科
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専門分野

通信・ネットワーク工学

キーワード

Profile

出身地/大阪府
血液型/A型
趣味/山登り、ランニング、生き物(特に植物)観察
子供の頃の夢/いろいろなことに興味を持ち、研究する人生
尊敬する人/大学の恩師、NTT研究所時代に指導を受けた多くの先輩
愛読書/司馬遼太郎などの歴史小説や史話
好きな食べ物/肉料理
好きな国/スイス
休日の過ごし方/晴耕雨読ではなく、晴動雨読。
走ったり歩いたり、体を動かすと頭の働きも良くなります

人間や動物の“神経”のように利用できる ネットワークの設計図をつくることが夢です。

どこへでも瞬時にそして手軽に、膨大な量の情報をやりとりできるために

インターネットという言葉は多くの方がご存知だと思います。ではインターネットで動画などの膨大な情報も快適に扱えるようにしたブロードバンドネットワークについてはいかがでしょうか。私はNTTの研究所員時代から、膨大な情報をやりとりするのに最も適した、“光に情報をのせて通信する方法”について研究をしてきました。例えば、海底情報ネットワーク。従来は光にのせたままでの情報の伝達は数百km程度までといわれていましたが、新しい技術を用いることで 10,000kmという途方もない距離でも伝達することに成功しました。これは太平洋を横断する日本‐アメリカ間の通信距離に相当します。
続いて最初は一色だった情報を送る光の色を、例えば赤や黄や青のように増やすことで、送る信号の情報量をさらに増やすという研究を行いました。必要になったときに色の数を増やすことでより多くの情報を送れるので、必要に応じて通信装置を増やせば良く、とても経済的でもあります。この光の色分けによって、ひとつの色での通信時の100倍以上の情報を送ることもできるようになりました。さらに海底情報ネットワークや東京~大阪間などの長距離ネットワークにより各地の通信会社に伝えられた膨大な情報を、各家庭まで快適かつ手軽に伝えるための研究も行ってきました。インターネットで日本や世界各地と、10年くらい前に比べて10倍、100倍の情報量をやりとりされている方は多いと思います。それでも通信料金がそんなに変わってはいないのは、こういう研究が役立っているからなのです。
ブロードバンドネットワークの利用も一般的になってきました。とは言えまだまだ、誰でも、いつでも、どこでも、快適に使えるようにはなっていません。私たちの社会を人間や動物に例えれば、情報ネットワークは“神経”に相当すると考えられます。人間の細胞はとても優れた神経の設計図を持っていて、何も意識しなくても神経をつくり、その神経で暑さ寒さを感じ取り、手足を動かしもします。しかし私たちの社会は、神経のように意識することなく手軽に、それでいて重要な情報を迅速に確実に伝えるきめ細かく配慮された情報ネットワークの設計図をまだ持っていません。社会の人たちが求めているいろいろな情報をいつでもどこでも手軽に快適にやりとりできる設計図をつくること、それが私の夢なのです。

“創りたい”という思いを大切にしよう

「これができれば面白い!」「こういうものを創りたい!」という思いを持てることは、人間ならではの特権でしょう。この思いを大切にしてください。この思いと、それを実現させるためのいろいろな知識、そして考える力を身に付ければ、新たなやり方やシステムを「創造する」というとても高度なことができるようになります。
このため学生にはまず基礎を“身に付けること”を大事にしてほしいと思っています。これには二つの意味があります。一つ目は、基礎知識を“身に付ける” こと。二つ目は、基礎知識を自分自身で反復して身に付ける中で、勉強する方法やものごとの考え方を“身に付ける”こと。大学で学んだ知識の多くは社会で役立てることができますが、それだけで十分ということは少ないと思います。大学で学んだ基礎知識を土台に、身に付けた勉強方法で新たな知識を積み上げることにより、社会でより役立つ幅広い知識や奥深い知識も身に付けることができます。雪だるま式に知識を幅広く、奥深く増やし続けることもできるわけです。また多くの知識を身に付ける中でいろいろな考え方を身に付けることもできます。
“創りたい”、この思いを胸に4年の間にいろいろなことを身に付けてほしいと思います。

情報ネットワークシステム研究室

どこでも快適に多様なサービスを利用できるネットワークの実現に向けて

スマートフォンやパソコンのみならず、IoTという言葉で代表されるように、家電や自動車など人の身の回りにある多くの“モノ”も情報を発信するようになりました。このため、これらの情報も伝えるネットワークを流れる情報量は急激な増大を続けています。 当研究室では、超高精細映像によるバーチャルリアリティやIoTを活用した身近で便利な多種多様なサービスを、誰でもどこでも快適に利用できる社会の実現をめざし、情報ネットワーク技術を基盤としたコミュニケーションシステムの提案や、提案実現のキーテクノロジーの研究を進めています。“できたらいいな”を具体的に形にすることをめざして、学生たちは基礎知識を身につけるところから取り組んでいます。

Photos

  • 高校時代、学習に用いていた数学の本。所属していた数学クラブの輪講などで使っていた

  • 記念すべき第一回目の「東京マラソン2007」に出場したときの写真。雨の中、マラソン仲間がいくつものポイントでシャッターを切ってくれた

  • ハイビジョンを上回る超高精細映像のリアルタイムネットワーク配信装置

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

光を搬送波とした安価で高速な無線通信技術の研究を行っています。また、様々な情報関連の研究活動を通して、IoT活用分野で活躍できる人材の育成にも力を入れています。

Teacher's News

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