Matsumura Satoshi

松村 敏 教授

所属
経済学部
経済学科
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専門分野

日本経済史

キーワード

Profile

出身地/広島県
生年/1955年
趣味/強いて言えば読書
尊敬する人/まじめで誠実な人
休日の過ごし方/研究などの仕事
好きな音楽/クラシック、映画音楽。しかしあまり聴いている暇もないから詳しくない
好きなTV番組/くだらないからほとんど見ない。たまにプロ野球を見るくらい。

歴史を学び現代の経済学の理解を深める。

歴史を材料に経済学的な考えを身につける

私が担当している「経済史」は主に1年生を対象とした講義で、経済の歴史に関するものですが、内容は、中学・高校の日本史や世界史の授業のようなものとは全然ちがいます。ひとことでいえば、経済学の入門です。ここでいう経済学とは、マルクス経済学ではなく、世界標準の近代経済学modern economicsです。だいたい日本の大学の経済学部では、他の先進国と異なって、いまだに世界標準の近代経済学とともにマルクス経済学も同時に教えるというところがあります。本学もそうです。しかしたとえば「資本」という概念は、近代経済学でもマルクス経済学でも基本的な重要概念ですが、意味が少し違います。それを先生が、この授業でいう「資本」とはこういう意味で使いますよ、とちゃんと説明せずに授業をやるから、学生が混乱するのは当たり前です。私の「経済史」ではそこから始めます。そして近代経済学の基礎は新古典派経済学と呼ばれるものですが(その基礎理論がミクロ経済学などですが)、現代の経済学では、それだけでは不十分というのが常識であり、新古典派経済学をいかに修正し乗り越えていくかが、重要な課題となっています。私の「経済史」では、近年ノーベル経済学賞を受賞したような研究も紹介しながら、現代経済学の考え方を初年次の学生にもわかるような授業をします。したがって高校まででは、ほぼ学んでいない内容であり、授業に出てまじめに勉強しないと、試験は零点という学生も多いです。他方でまじめに勉強した学生は百点という場合も多いです。

焦らずに自分が納得できるものを見つけよう

私自身の研究テーマは近代日本経済史で、特に最近は武家華族資産家の研究などに取り組んでいますが、私の学生生活は経済学ではなく、実は理系(農学部)からのスタートでした。理系の学部に入ってみたものの違和感を感じて、他の学部の授業をのぞいてみたり、いろいろな本を読んだりして模索していた時期がありました。要領良く今の道にたどりついたわけではないけれど、自分のテーマに出会うことができ、落ち着くところに落ち着いたと思っています。
いざ大学に入ってみると、勉強がおもしろくない、何をして良いのか分からないと悩む人も少なからずいると思いますが、焦ることはありません。最終的に自分が納得できることを見つけられれば良いのです。
ただし、漠然とぼんやり過ごしていたら4年間はあっという間に過ぎてしまいます。大学の授業料はそんなに安いものではないのですから、まじめに勉強をしなければ損です。たいていの学生は親がその授業料を払ってくれているのでしょうから、そのことをよく考えて学生生活を送ってください。
また、とても基本的なことですが、読み書き(特に字をきれいに間違いなく書くこと)、計算能力、基本的な歴史の流れの把握などの基礎学力は、学生時代にしっかりと身につけておきましょう。社会人になって恥をかかないために・・・・・・。

Photos

  • 1年中欠かすことのない愛用品。男性には珍しく末端冷え性で足先がいつも冷たいので「くつ用カイロ(すべり止め付き)」は必需品。特に寒い時期の会議や授業の時には放せません。講義の前後には「のど飴」でのどの調子を整えます

  • 若い頃の研究をまとめたもの。出版から30年も経ってしまいました。研究成果を本 としてまとめなければいけないのですが、目先の研究がおもしろいので、なかなか本 を作る気が湧いてこず、こんにちまで来ました

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