2010年度卒業生の皆様へ
世界へ、そして未来へ 神奈川大学
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卒業生答辞
卒業生、修了者数
学部長、研究科委員長
学部長、研究科委員長





法学部卒業生の皆さんへ


 ご卒業おめでとうございます。


 先行き不透明な混迷する社会に巣立つことになるにもかかわらず、卒業生の皆さんが、新たな仕事や生活の場で4年間の法学部(法律学科・自治行政学科)での学修を通して鍛え、かつ培ってきた法的思考力(リーガルマインド)やコミュニケーション能力を活用し、正義と共生の感覚をもって、さまざまな困難を克服し、21世紀の日本と世界、そして地域社会を担い、活躍していくことを期待しています。


卒業生へのメッセージ


みなさん、このたびはご卒業おめでとうございます。


 しかし、皆さんの大学での学びの期間は、厳しい過酷な社会経済状況に置かれ、また本来であれば社会へと巣立たんとするこの喜ぶべき時期に、戦後最大、未曾有とも言われる大きな災害を目の辺りにすることになりました。皆さんお一人おひとりで事情が異なるとは思いますが、これまで学業と生活の両立に苦労された人、活躍すべきこれからの職場が未だ見出せない人、このたびの災害にご自身あるいはご家族などが直接遭遇された人もおられることでしょう。そうした皆さんには心よりの同情と痛みを共有したいと思います。


 それにしても、このたびの災害には、科学技術の分野に身をおく一人の人間として、悔しさと同時に居た堪れなさを感じます。地震や津波と言った天災は致し方ないとしても、それに付随し、その後に起こった防災や原発に関連した諸災害は、ある意味で人災とも呼べる側面を有しています。これまで私たちが築いてきた科学技術、大きな自然を前にしたその無力さ、脆弱さに愕然とします。全てとは言わないまでも、世界に誇れると思っていた我が国の科学技術は、実はけっして成熟したマチュアー(mature)なものとはなっていなかったのです。これまで科学や技術について学んできた皆さんには、大きな宿題が改めて明らかになりました。皆さんには、これからそれぞれの分野において、地道な不断の努力を続けられ、我が国のみならず世界の発展のために活躍し貢献されますよう心より期待いたします。


工学部長  庄司 正弘

理学部を卒業される皆さんへ


 神奈川大学理学部の三学科と一プログラムの教育課程を修了して社会人として出発される皆さんの前途を祝します。決して良くない地の利の湘南ひらつかキャンパスで頑張って学んだことは皆さんの将来の基礎となるものと確信しています。理学は基礎を重んじます。理学的な人間は虚飾を排した堅実な思考を身につけています。皆さんは理学部で学んだことを忘れずに社会で活躍していただきたいと望みます。


 希有な大震災のために卒業式が中止になったのは残念なことです。式の後の卒業祝賀会を楽しみにしていた人もいたことでしょう。しかし、皆さんの卒業した年は永く憶えられることになるのも事実です。今回生じている日本の危機的状況は国民が力を合わせて克服する必要があります。また、今回の災害を通じて私たち一人一人が反省することもあるように思えます。しかし、一体、被害をそれほど受けなかった者が被害者の深刻な経験をどのくらい自分のものとすることが出来るのでしょうか。人間は他人の経験を自分自身の成長の糧とすることがどれくらい可能なのでしょうか。このことは人間が本を読んで成長できるのかということと同じような問題を含んでいるように思われます。皆さん、是非、考えてください。


 体を大切にし、社会の一員として支えあう気持ちを忘れずにご活躍ください。卒業後も大学のホームページなどを通じて理学部とのつながりを持ち続けるようにお願いします。


理学部長 齊藤 光實 

人間科学部ご卒業の皆さんへ


 人間科学部の皆さん!ご卒業おめでとうございます。


 この度は、東日本大震災という甚大な自然災害で犠牲となられた方々へ哀悼の意を捧げますとともに、いまだ余震の続く被災地での生活を余儀なくされているみな様方へ心からお見舞い申し上げます。


 日本の国の未曾有の事態で、2010年度の卒業式は中止とさせていただきましたが、みなさん方と共に忘れることのできない深く記憶に残る「幻の卒業式」となりました。


 人間科学部は“フィジカル・メンタル・ソーシャル”の融合された学部です。このような不測の事態のときにこそ、人間科学部で学んだ皆さん方に、何かできることがあるように思います。この機会は、それぞれの立場で一人でも多くの力が結集してご活躍されるその時かもしれません。そしてその経験は必ず人生の教訓となる貴重な財産となるはずです。本学の創設者米田吉盛先生の建学の精神である質実剛健・積極進取をここで発揮してください。学んだ知識・勇気をみなさんの心の支えとして、日本が一つになり地球を守るために皆さんは力強く生き続けていくことが大切です。


 辛いことがあれば、大学は第二の故郷としていつでもあなた方のお帰りをお待ちしています。力の限り皆さんと共に人生を力強く歩き、共に語り、勇気を分かち合い生きていきましょう。これからはさらに健康に留意されご活躍されますことを祈っています。

 再会を期して新たなる出発のためのご挨拶とします。


人間科学部長 山下 昭子

経済学部卒業生の皆さんへ


 2010年度卒業生の皆さん、卒業おめでとう。東日本大震災により、残念ながら卒業式や祝賀会が中止になってしまいました。学園を旅立つに当たって、皆さんにお祝いと激励のメッセージを送りたいと思います。


 皆さんは、バブル経済の真っ最中に生まれましたが、バブルがはじけ「失われた20年」とも言われる経済停滞の中で育ちました。しかし、世界的には歴史的なターニング・ポイント、冷戦が終了しグローバル化が進行する大変革の中で生きているのです。大変革の時代は、一面では厳しいともいえますが、多くのチャンスがありチャレンジできる時代かもしれません。地球温暖化から少子・高齢化にいたるまで国内外に多くの課題がありますが、現実に目を向け、内にこもることなく、積極的に生きてください。


 皆さんの卒業時は、厳しい就職活動があり、また、大災害という大きな困難に直面しております。「人間万事塞翁が馬」という故事があります。人生は何が幸いとなり何が不幸となるか予測できないとのたとえです。長い人生には、なにが起こるかわかりません。しかし、決して「あきらめない」でください。希望や目標を持ち、諦めないで続けていけば、いつかは良い結果が出ます。


 「継続は力なり」を餞(はなむけ)の言葉として送ります。皆さんのご健闘を祈ります。


経済学部長 秋山 憲治

自己の人生を厳しくマネジメントせよ !


 経営学部卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。


 諸君の卒業を目前にして東日本大震災が発生し、多くの人命と財産が失われました。犠牲となられた方々に哀悼の真心を捧げるとともに、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げます。諸君とともにこの未曾有の大災厄を乗り越えて、再び人々の幸福と社会の繁栄を取り戻すべく前進しなければならないと決意しているところです。卒業生諸君にあっては、巨大なこの悲しみを自分自身の歴史の中にしっかり記録し、勇気をもって未来への道を切り拓いて欲しいと願っています。


 さて、大学を卒業するということは、諸君一人ひとりにとって4年以上に及ぶ貴重な大学での学修活動の成果を確認し、育成した自己の人格や個性を評価するための重要な区切りを意味します。同時に、初めての職業や実社会への参加を決定し、選択した自らの人生への希望に満ちた出発を意味するのです。そして、未来社会の重要な構成員としての自覚と、それぞれに期待される役割を改めて確認する機会ともなります。


 経営学部を卒業する諸君には、健全に生きることそれ自体に存在の価値を認めるばかりでなく、個人の内面の豊かさを形成し誇り高く生きることに大いなる主観的価値をおいて、それぞれの人生を厳しくマネジメントして欲しいと願っています。そして、諸君には、この神奈川大学SHCの地でそれぞれに貴重な青春の情熱を傾け、多くの同時代人と交わった珠玉の日々を、自分の中でいつまでも大切にして欲しいと思います。卒業生諸君の今後の活躍を期待します。


経営学部長 照屋 行雄

外国語学部を卒業する皆さんへ


 ご卒業、おめでとうございます。


 今年の卒業式は、東日本大震災の余波で中止になってしまいました。卒業式で皆さんを祝福して送り出すことができず、本当に残念でなりません。せめて、このメッセージで皆さんの門出を祝福したいと思います。


 今年の卒業生の皆さんは、日本経済の落ち込みで大変な就職難を経験され、そして卒業を前にして未曾有の東日本大震災に遭遇されたことになります。これらのことは、皆さんの人生のなかでも大きな試練として、ずっと記憶に留められることでしょう。


 一人ひとりの人生のなかで、試練の時は必ず到来します。私自身も、人生のなかで幾度か大きな試練に遭遇しました。その時は、真っ暗闇のトンネルのなかに入ったようで、出口がどこにあるのか分からず、絶望的な気持ちに襲われたものです。そんな時は、試練を乗り越えようとする気持ちを持って、手探りで必死に生きようとしました。


 試練を乗り越えることによって、人間は強くなるものです。困難にぶつかった時、それがどのようなものなのか、どうすればその困難を打開することができるのか、今という時代のなかで自分の生きる道をしっかりと考えて下さい。考えることによってこそ、人間は生きる力と知恵を身につけることができるのです。私が試練を乗り越えるなかでいつも自分に言い聞かせてきた言葉<明けない夜はない>をもって、皆さんを送リ出したいと思います。


外国語学部長 伊坂 青司

 ここに歴史民俗資料学研究科博士前期課程5名、博士後期課程1名の方の修了を心よりお慶び申し上げます。


 各人がそれぞれのテーマに従い歴史資料、民俗資料、非文字資料を扱い、資料を徹底的に収集し、丹念に分析を試み斬新な論を導き出した成果が、博士論文と修士論文に見事に結実されておりました。修了生の皆さんは年代も20代から60代までと幅広く、テーマも個性豊かでしたが、共通していたのは学問する喜びにあふれていたこと、解き明かす驚きに誠実であったことではないでしょうか。この皆さんの学問に対する姿勢からは私も多くのことを学ばせて頂きました。


 暴力、宗教、階級、人権問題、勇気、秩序、家族・・・社会的なモラルの問題について意見の一致が見られなくなっている、この混乱した現代に鏡をあてることにもなる、そんな研究成果やお仕事を続けて頂きたく、今後の各方面でのご発展に期待しております。


 さらに論文博士の4名の方々におかれましても、研究史に影響をもたらす輝かしいご高論揃いで、この度の博士号授与は神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科にとって大変光栄なことと存じます。さらなるご活躍を祈念申し上げます。


歴史民俗資料学研究科委員長 廣田 律子

卒業生に


 皆さん、修了おめでとうございます。


 ただ、この度の東日本を襲った大災害のため、みなさんの栄えある門出をお祝いする卒業式がやむなく中止されることになりました。今から40年ほど前、私が学生生活を終えようという時期にも日本の多くの大学で卒業式が行われなかったという記憶があります。今回の状況はそれとは比較にならないまさに国難ともいえるものです。


 この春、理学研究科では修士となる方が43名、理学博士となる方が2名、あわせて45名が修了されます。中には実家や親しい人が災害に会われた方もおられるのではないかと思います。とても今、晴れ晴れとした気持ちにはどなたもなれないことでしょう。


 ところで皆さんは日本が高度成長の頂点にあるころに生まれた方々です。バブルがはじけた後、繁栄を享受し高い生活水準は保たれているものの、日本がどこに向かうべきか道に迷っているような時代に成長されたのです。大災害以後の報道を見聞きするにつれ、あまりの悲惨さに心を痛める中で日本人の素晴らしさにもあらためて気付かされます。日本の全ての人々がこの未曽有の困難に立ち向かい“災いを転じて福となす”よう、これからの目指す方向がかなり明確になってきたようにも思われます。


 皆さんは目的意識を持って大学院に進学され多くを学んで、多くの技術を身につけ修了されます。さまざまなことに果敢に挑戦して、皆さんの力が社会で存分に発揮されることを願ってやみません。


理学研究科委員長 松本 正勝

 修了生に贈る言葉           


 人びとの社会的意識や価値観をかたちづくるものに歴史的出来事という共通体験があります。ここに修了されていく皆さんは、おそらく二つの大きな歴史的出来事にはからずも遭遇し、思索し、葛藤するという共通の世代的体験をもつことになりました。


 一つはいうまでもなく、今回の地震による未曾有の歴史的惨事を目の当たりにしたことです。この体験は、共感、連帯、絆が人間存在にいかに当たり前のものとして備わっているかを改めて認識させ、人間への信頼を確認できました。他愛のないエゴや利己的精神がいかに矮小であるかを深く皆さんの心に刻み込んだことでしょう。


 いま一つは、法科大学院制度そのものの揺らぎという歴史的出来事の中で皆さんは生きることを余儀なくされました。方向なき政治や行政、さらには利益集団に翻弄されながらも、皆さんは自らが将来になうべき確固たる使命を見失うことなく勉学に励んできました。その体験は、皆さんに社会制度や人間集団に対する深い洞察と批評的精神を獲得させたものと思います。


 皆さんはこれから司法試験というもう一つの困難に立ち向かっていきます。その結果はどうであれ、人間への信頼、社会への洞察力、批判的精神を共通の世代的体験として身体に刻み込んだ皆さんは、おそらく社会を担うかけがえのない人材になることでしょう。


 あらためて、皆さん修了おめでとう。


法務研究科委員長 丸山 茂

法学研究科を修了されるみなさまへ


 法学研究科博士前期課程および博士後期課程を修了されるみなさま、おめでとうございます。みなさまの日頃の努力と研鑽に敬意を表します。


 神奈川大学大学院法学研究科は1967年4月に発足し、これまで3桁以上の方々に法学修士や修士(法学)を、また数名に法学博士や博士(法学)の学位を授与してきました。研究者として日本や外国の大学で教職に就いている方々、公務員や企業従業員として活躍されている方々、弁護士、司法書士や税理士などの専門職として活動されている方々など、さまざまな人材が巣立っています。


 みなさまもこれら先輩たちとともに、法学研究科で研究した経験を基に今後それぞれの分野で活躍されることと思います。前期課程を修了されるみなさまには、いつでも博士後期課程に戻り、研究を続けていただきたいと思います。博士後期課程を修了される方には、今後も神奈川大学と研究上で連携頂ければと思います。修士や博士の学位取得は終着点でなく、新たなスタートです。法学研究科は今後とも研究を通じてみなさまと協働したいと願っています。


 みなさまのご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げます。


法学研究科委員長 山﨑 公士

神奈川大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程を修了される12名の皆さんへ


人間科学研究科博士前期課程修了および修士(人間科学)の取得、おめでとうございます。


 皆さんは、修士論文の成果を中心とする最終試験に合格し、人間科学のそれぞれの分野における専門的かつ応用的思考や、人間科学に関する専門的知識および技術を身につけ、現実的な問題解決能力を備えた高度な専門職業人として社会に貢献し得る知性豊かな人材であると認定されました。 よって、修士(人間科学)の称号が授与されます。


 ますます混迷を深める現代社会への船出ではありますが、人間科学研究科博士前期課程の一期生としての誇りをもって、社会に貢献なさることを強く期待しております。

いかなるときにも先ずは自分を大切に!常に自分を見失うことなく、他者のため、社会のために尽くしてください。


人間科学研究科委員長 和氣 洋美

 神奈川大学大学院工学研究科博士課程修了の諸君、卒業おめでとう。


 これからの日本の工業界を背負って立つために日々研鑽を重ねてきた諸君に、晴れの式典で直接学位記を手渡すことができなくて残念です。諸君も残念なことと思いますが、未曾有の災難のためと我慢してください。


 諸君は、理論的検討、実験、設計、制作等日々研究を行い、これらをまとめて立派な学位論文を書き上げました。この間、国内学会ばかりでなく国際会議での論文発表のため外国語の研修もしたと思います。さらに、TAにより後輩を指導することのむずかしさを実感したはずです。これからは、研究や教育を実践するために自ら鍛え上げたその高い研究・指導能力を、広く国際社会に示してください。


 最近の諸君をとりまく景気や、震災復興のために必要な日本の努力を考えると、諸君の進む道はかなり険しいことが容易に想像されます。しかしながら、「伸びきったバネは跳躍できず跳躍するためには一度縮むことが必要である」のと同じように、「現在が最も縮んでいる時であり今後は跳躍する時期」だと考えれば、将来に希望が見えます。諸君の頑張りを目のあたりにし、多くの学会で奨励賞や論文賞を受賞した諸君を見ていると、これからの日本も大丈夫という気になります。社会に旅立っても、学生時代の頑張りを思いだし、バリバリ仕事をして下さい。


 最後に、君達のような素晴らしい学生諸君と過ごせたことを誇りに思います。
 修了おめでとう。


工学研究科委員長  遠藤 信行

 経済学研究科を修了する皆さん、皆さんの修了を謹んでお祝い申し上げます。日本が東日本大震災、その後の巨大津波、そして原子力発電所の放射能漏れという未曾有の大災害に見舞われるなか、皆さんは大学院を修了されて社会に出ることになりました。残念ながら卒業式はできませんでしたが、皆さんの大学院修了に際してささやかなメッセージを送りたいと思います。


 これまで大学院で専門的な分野を研究することには、非常に多くの苦労があったものと思います。指導教授による指導のもとで、そうして苦労を乗り越えて研究を続け、その成果を修士論文に結実しました。皆さんが作成した修士論文は、大学院における専門分野の研究の努力の成果として、高い価値を有しています。そして、大学院の修士号を授与されることになりましたが、この修士号を取得したことに誇りを持って下さい。


 皆さんは、大学院の専門的な研究の成果を生かして、これから社会のそれぞれの分野で仕事をすることになります。ビジネスなど多様な領域で専門家として仕事をすることは、またさまざまな困難が伴うものと考えられます。しかしながら、大学院で培った専門家としての能力を十分に発揮して、それぞれの分野でしっかりと仕事をしていくものと思います。皆さんを指導された経済学研究科の先生方とともに、皆さんのこれからの活躍を期待しています。


経済学研究科委員長 齊藤 実

 経営学研究科博士前期課程修了のみなさん、卒業おめでとうございます。


 ご承知の諸般の事情により、卒業式を挙行できなかったことはまことに残念です。卒業されるみなさん一人ひとりに経営学修士の学位記を授与し、おめでとうの言葉を添えたかったのですが、それも叶いません。かわって、みなさんに二つのことをお伝えすることで、経営学研究科からの祝辞に代えさせていただきます。


 みなさんが修学されていた期間は短いとはいえ、それぞれに内容の濃い日々であったと思います。指導教員の厳しい指導のもと、勉学にのみ邁進できる経験は一生のうちでもそう多くはありません。この時期に培った研究能力とその成果は、みなさんの一生の資産となるものです。どうか今後も、この貴重な資産を土台に日々の研鑽に励まれることを願っております。もう一つ心に留めておいてもらいたいことがあります。それは平常心です。いまや日本は未曾有の重大な岐路に立たされています。世界も日本の行方を見守っています。その昔、第1次大戦勃発に直面して、イギリスの商店にはbusiness as usualという看板が多数掲げられたと聞きます。危機の最中にあってbusiness as usualの精神をもって対処していくことは、社会において責任を果たす人びとの努めであると考えます。みなさんも、それぞれの進む路は異なるとはいえ、卒業後は均しくそのような人びとの一員となることを改めて自覚していただけたならばと思います。


 みなさん一人ひとりの将来に大いに期待しつつ、この短いメッセージを終わらせていただきます。


経営学研究科委員長 後 藤  伸

 晴れの日に、壇上で、皆さまひとりひとりに学位記を手渡しすることができず、まことに残念です。


 未曾有の悲劇に見舞われた日本、その日本を復興するのに、皆さまが神奈川大学で学ばれたことが大きな力となり、また皆さまの果たされた学業と業績が皆さまの未来の糧と希望と力になりますことを心から祈っております。


 苦しいことに出逢ったとき、学び舎での日々を思い起こしてください。恩師や学友がいたことを思い出してください。わたしたちは、この年に修了された皆さまを決してわすれません。


 修了おめでとうございます。


外国語学研究科委員長 石井美樹子