学芸員課程

学芸員課程[全学部対象]

本学では「博物館法」に基づいて史資料の収集、整理、保存、修復、展示、調査研究およびこれらに関連する博物館の運営全体に関わる業務を行う専門職である学芸員の養成を目的として、1985年から「学芸員課程」を開設しています。この「学芸員課程」を履修し「学芸員に関する科目」の単位を修得すると、卒業の際に学芸員になるための資格の取得に必要な授業科目の単位修得を証明する「修了証書」が授与されます。
文科系の学生に対しては、主として民俗資料および文書資料を扱い得る学芸員の養成を目的としています。このことは、本学付属の日本常民文化研究所において資料の収集、整理、調査研究、展示に関する基礎実習を行い得ることによるもので、本学では、これを基盤に本学博物館実習協力館での博物館実習を行うことで、さらに充実した学芸員の養成を目指しています。
理科系の学生に対しては、自然科学系の資料を扱い得る学芸員の養成を目的としています。自然科学系の課程では、動植物の標本作成や整理に関する基礎実習を学内で行い、実際の標本管理・展示に関する実技・実務を本学博物館実習協力館で行うことにより、質の高い学芸員の養成を目指しています。

学芸員って何?

みなさんの中にも、博物館や美術館が好きな人は多いと思います。その展示内容の企画や、 調査・研究、さまざまな史資料の収集、整理、保存などを行うのが学芸員です。つまり、優れた学芸員がいないと、社会に貢献する博物館にはなりません。文科系の学生対象の学芸員課程では、教室での講義だけでなく、さまざまな"実習" がメインとなります。授業では古文書資料を撮影したり、保存する方法を学んだり、老朽化して読みづらくなった資料の裏に和紙を貼り付け、修復する作業も実際に行います。野外に出かけていって、各地域の「民具」や「建造物」の計測、デッサン、撮影をすること、お祭りを見ることも、重要な勉強。それらの作業を通して、地域研究のデータベースを作っていくのです。また、理科系の学生対象の学芸員課程では、動植物を対象とした資料の標本を作ったり、その資料の整理や展示の仕方などについて学びます。野山に出かけて、見なれた"もの"や、まだ見たことのない"もの"をじっくり観察することも勉強です。今度、博物館に行くとき、ちょっとだけ、"学芸員"の存在を考えてみてください。自分だったら、「こんな展示をしてみたい!」と思うだけで、新たな楽しみが増えると思います。

課程登録

選考を経て、2年次に課程登録(登録費20,000円)を行います。課程登録を行わないと学芸員課程の科目を履修できません。