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2022.03.31

「私のアイデアを形にしたい!」ファブラボみなとみらいとは?

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(取材・撮影:神奈川大学みなとみらいマスコミ研究会 中家未優 清水裕理)

皆さんは自分のアイデアを形にしてみたい!と思ったことがありませんか?

●「ヤクルトを5本まとめて飲んでみたい」
●「キーボードの上にノートを置いてオンライン授業を受けたい」


日常生活や世の中に目を向けてみると、実は何気ないところに「ものづくり」のヒントは落ちています。
 

レーザー加工機を使用する様子
レーザー加工機を使用する様子

個人で「ものづくり」をするためには必要な機器を用意し、それらを使用しながら、何度も挑戦を繰り返せる場所が必要です。
そのような環境を用意し、個人の自由なものづくりの可能性を広げる場所が「ファブラボ」という施設です。
2010年代から「デジタルファブリケーション(デジファブ)」という言葉が日本の社会でも徐々に使用されるようになり、3Dプリンターやレーザーカッターといった機器を使用できるファブ施設が少しずつ設置されるようになりました。
しかし、日本のファブ施設の数はまだまだ少ないのが現状です。

そこで今回は、本学が新たに設置した「ファブラボみなとみらい」で取材をさせていただきました!
「ファブラボみなとみらい」は本学の経営学部の学生が自分たちで考えたアイデアを実証し、より具体的なものにする場所として、2014年湘南ひらつかキャンパスに「ファブラボ平塚」として開設されましたが、2021年のみなとみらいキャンパスの誕生とともに「ファブラボみなとみらい」として移転しました。

道用大介准教授
道用大介准教授

ファウンダーである経営学部の道用大介准教授は、神奈川大学でデジタルファブリケーションを利用した授業を行っています。
世の中を観察して必要なものや、面白いものを作るというような課題を出し、できるだけ世の中で必要とされるものの創出を念頭に取り組んでいます。


「ファブラボ平塚」として開設された当初は、デジタル工作機器を利用し、外部に発信していくという目的の下、実際に授業で学んだことを生かす場所として学生の利用が中心でした。
現在でも授業の延長としてファブラボを利用する学生が多いそうですが、社会とのつながりを求めてみなとみらいという地に移転したことで、学外からの利用も増えています。
機器の使用について道用先生は「なかなか使えない珍しい機器などもあるが、やみくもにおすすめを伝えるよりも、個人が何をしたいかで機器のおすすめをしたい」と語ります。ファブラボをうまく活用し、利用する多くの学生や地域の人々が、起業し、新しい商品などを生み出していってくれると嬉しいと今後に期待をしていました。
ファブラボみなとみらいでは、一部の材料が用意され、本学の学生は機器の使用も無料になっているので、これから多くの人にチャレンジしてほしいですね。

知と知の結集 個人と社会をつなぐ

写真左:道用大介准教授
写真右:田中純平さん
写真左:道用大介准教授 写真右:田中純平さん

みなとみらいキャンパスの低層階(1~3階)は「ソーシャルコモンズ」と呼ばれ、学生や社会人、観光客などが自由に集い、交流できる場所として、人と知の交流拠点の役割を担っています。

特に1階にあるファブラボみなとみらいは、様々な人たちがディスカッションするだけでなく、実際に作りたいものを試作品として形にすることができるという点がポイントです。

社会連携センターの田中純平さんは「イノベーション都市横浜にあるラボを使って出来ることがたくさんある。今後、子どもや社会人に向けたワークショップなどのイベントを実施していきたい」と前向きなお話をしてくれました。

取材した当日も、デジタルファブリケーションに関するたくさんの本を持ち込み、自主学習をする方や、ラボに訪れている人たちそれぞれの未来に向かって、相互協力する様子が見られました。

一心不乱に自分の作品と向き合う方、工作に集中する方、アイデアの提案をする方など、自分の出来る範囲で、特技を生かして参加されていました。

ここに来る人たちは、「学生×社会人」、「子ども×大人」といった社会の垣根を越え、情報を共有しながら、それぞれの頭で知恵を出し合っていました。
「私のアイデアを形にしたい!」という強い思いを持った個性豊かな人々が集まり、自分たちの居場所として利用しています。
神大生のみならず、小中高の学生や社会人など、ものづくりに興味のある方は是非自由に学べる場所として利用していただきたいですね。
ファブラボみなとみらいの今後の活動にご期待ください!