教員免許を取る、国際学会で発表する、そして自動車メーカーに就職する。私はこの3つの目標をもって神大に入り、大学院へ進みました。小さい頃から好きな自動車の開発の仕事に就くか、それが叶わなければ教員になるか。自分の道はそのどちらかだと決めていたんです。学部、そして大学院では振動の解析技術に関する研究をしました。この研究を選んだのは、将来を見据えてというより、理論も実用化も難しいとされるテーマを「自分はどうやるのか」に興味があったし、困難な方が達成感も大きいと思ったから。この研究を目標だった国際学会で発表することもできました。
研究と並んで力を入れていたのが、全国の大学生が自らレーシングカーをつくり、開発技術やタイムなどを競う「学生EVフォーミュラプロジェクト」です。研究以外にも自動車に関わる活動がしたくて、学部4年生の時に神大初となるチームを自分で立ち上げました。車輛の設計・製作だけでなく予算確保・スポンサー集めなどもゼロからやったので、チーム活動の面白さや難しさ、責任を果たすことの大切さなど、モノづくりの本質を肌身で感じることができたと思います。自分はいくつも同時にできるタイプではありません。これ!と決めて突き進む。実は就職活動も第一希望しか受けなかったのですが、内定をいただくことができました。研究や学生フォーミュラプロジェクトなど、一つひとつ目標を設定して取り組んだことが、自動車メーカーへの就職という大きな目標達成につながったんだと思います。
※内容はすべて取材当時のものです。