お知らせ

2019.06.10

外国語学部 上 英明 准教授の著書 『Diplomacy Meets Migration:US Relations with Cuba during the Cold War』(Cambridge University Press, 2018)が、「アメリカ学会 第24回清水博賞」を受賞しました

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アメリカ学会では、1996年度から故清水博会員および同夫人からの寄付金を基金として「アメリカ学会 清水博賞」を設けています。同賞は、主として若手研究者が最初に発表した研究成果の中から、特に優れた作品に贈られるものです。同書は半世紀にわたる米・キューバ関係の歴史を描き直すことを目的に書かれました。なぜ、両国の外交関係は近年にいたるまで途絶えていたのか。なぜ、中国やベトナムと違い、米国は国交回復の条件として、キューバに体制の転換を要求したのかが、描かれています。

受賞に際し、上准教授は「現在、中南米から合衆国へと押し寄せる圧倒的な人の移動に伴い、移民を受け入れる米国、そして移民を送り出す中南米諸国は大きな変貌を遂げつつあります。今回の受賞を励みに、これからも南北アメリカを取り巻く多次元的な人間関係の動態と社会の変容を追っていきたい」と喜びを語っています。

【受賞作品】
Diplomacy Meets Migration:US Relations with Cuba during the Cold War(Cambridge University press,2018)

【贈賞の理由】
同書では、各国の史料を検索した成果として、「外交」と「移民」という二つのキーワードを軸に据えて書かれており、冷戦期の米国とキューバの関係の歩みを米国史、中南米史、そして国際関係史が重合する地点において描いた点が評価された。

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