学長からのご挨拶


このたび、神奈川大学の学長に就任いたしました戸田龍介でございます。学長就任にあたり皆様に一言ご挨拶申し上げます。
本学は、創立者の米田吉盛先生が、横浜で働く勤労青年の旺盛な勉学需要に応えるために、1928年横浜桜木町に本学の前身である横浜学院を開設して以来、米田吉盛先生の言葉である「教育は人を造るにあり」の教えを胸に、これまで約一世紀の永きにわたる教育重視の伝統を堅持しながら、開港の地横浜から有為な人材を世に送り出してまいりました。この伝統をしっかりと胸に刻みながら、2028年の創立100周年とさらにその先を見据え、持続的でかつ希望の持てる未来に向けた歩みを進めてまいる所存です。
神奈川大学は、今後とも選ばれ続ける大学であらねばなりません。そのためには、不断の改革努力が必要となります。近年におけるハード面の最大の改革は、やはり2021年に開設したみなとみらいキャンパスでしょう。みなとみらいキャンパスには、横浜キャンパスから外国語学部が、湘南ひらつかキャンパスから経営学部が、さらに2020年に新設された国際日本学部が、それぞれ移転して開設されました。次いで、2022年には工学部にあった建築学科が建築学部として独立し、さらに続いて2023年には化学生命学部および情報学部が独立すると共に湘南ひらつかキャンパスから理学部が移転し、ついに横浜キャンパスの地に、理学部、工学部、建築学部、化学生命学部、情報学部という理工系5学部が揃うことになりました。
こういったハード面の改革や学部の再編はもちろん必要不可欠ですが、大学は本質的に教育機関ですので、教育に付随したソフト面の改革が必須となります。ソフト面の改革としては、特に教育改革元年と銘打った2023年からは、旧来の教育支援センターを大改革し、教学マネジメント全学委員会という新組織を立ち上げ、本学における教学体制を抜本的に改革・再構築しております。重要な点は、大学にとって最も大切な教育について、教育を行う側の目線ではなく、教育を受ける側、つまり「学生目線」からの改革が行われていることです。こういった姿勢こそ、神奈川大学の今後にとって必要不可欠であると考えます。
神奈川大学は総合大学としての強みを活かし、創設の地である横浜にその叡智を結集することで、「横浜(YOKOHAMA)の地において、学生を最も成長させる大学」を目指します。さらに、「質実剛健・積極進取・中正堅実」という建学の精神を、「地に足をつけた実直さ・堅実さを土台にして、明日を積極的に拓(ひら)く」と捉え直し、そのような有為な人材育成に努めてまいります。どうか今後とも、変革・変化していく神奈川大学の動向にご期待ください。
神奈川大学長 戸田 龍介