お知らせ

2023.12.06

「神奈川大学大学院人文学研究科開設記念シンポジウム」を開催しました

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2024年4月より、本学大学院に人文学研究科が開設されることを記念して、「神奈川大学大学院人文学研究科開設記念シンポジウム 日本文化を拓くーその可能性の沃野ー」を、みなとみらいキャンパス1階米田吉盛記念ホールにて開催しました。人文学研究科は、現行の大学院外国語学研究科の改組に伴い開設されるもので、この改組において特筆すべきことは、「日本文化専攻」の新設であり、これによって学部から大学院まで一貫した日本文化研究の拠点がみなとみらいキャンパスに設置されることとなります。このたびは「人文学研究科」の開設を広く学内外に告知するために、本シンポジウムを開催する運びとなりました。

当日のシンポジウムでは、講演者に田中優子氏(法政大学名誉教授・法政大学前総長・法政大学江戸東京研究センター特任教授)、ロバート キャンベル氏(早稲田大学特命教授・早稲田大学国際文学館顧問・東京大学名誉教授)をお招きしました。

基調講演

田中優子氏は「循環する言葉とものと文化ー江戸時代の人々はどのように都市と文化を創っていたかー」をテーマに、江戸時代とは、1560年代に完了したグローバリゼーションに独自の対応をしつつ、270年間、戦争を回避しながら、古いものから新しいものを生み出す循環型システムを整備した上で持続可能社会を作り上げた時代であることを、様々な資料を示し、お話しくださいました。

ロバート キャンベル氏は「武器にもシェルターにもなる言葉と『日本』」をテーマに、ウクライナを訪問した際に出会った詩人のオスタップ・スリヴィンスキー氏が集めた名もなき人々の証言を紹介しながら、戦争という状況の中で生まれる様々な思い、そして言葉についてお話しくださいました。基調講演の後には、参加者から事前に募集した質問を元に、田中優子氏とロバート キャンベル氏の対談も行われました。

 

在学生だけでなく、一般の方も参加可能とあって、参加応募は500人を超え、注目度の高いシンポジウムとなりました。参加者を対象とした開催後のアンケートでも、「日本文化と日本語に対する現代人の認識について考えさせられるいい機会だった」、「言葉の意味について改めて考える時間になった」などの感想をいただくとともに、人文学研究科の開設を祝うお言葉も多数いただきました。