かつて人々は、夜の世界を恐れていました。闇の中には、目に見えない恐ろしいものが潜んでいると信じていたからです。木陰から聞こえる物音、吹き抜ける風、明滅する光、夜の世界ではどんな些細な現象も恐怖の対象でした。
やがて、人々は不思議な現象に名前をつけるようになりました。初めは形のなかったものが人から人へと語り継がれていく中で、徐々に形を持った存在として認識されるようになり、人々はそれを「妖怪」と呼びました。
日本には古くから、どんなものにも魂がこもっていると信じる文化があります。動物が人間に化ける話、食器などの器物が動き出す話、人間が恨みを持って鬼 になる話など、私たちの知っているものが「変化(へんげ)」して人々を驚かす話は日本各地で語られ、今もなお残されています。
今回の展示では「変化(へんげ)」をテーマにし、絵巻物や書物の中で語られた妖怪に関する資料を集めました。展示資料の中に、日本の文化を感じていただければと思います。
展示期間 |
2016年6月4日(土)~7月中旬 |
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場所 |
神奈川大学図書館(横浜キャンパス15号館) 1階 展示コーナー |
展示の様子



