国際日本学部のコンセプトである「世界を知る」をベースに、歴史民俗学科では、現在を知るために過去に学び、過去を知るからこそ現在をより理解できる、という双方向性も重視しています。
今、世界各地でさまざまな軋轢が生じていますが、これらは歴史認識のずれによるものが少なくありません。私たちは過去に学ぶことが必要であり、その学びなくして世界を見ることはできないのです。
学びを深めるうえでは、歴史学、民俗学という専門性を究めたうえで、常に課題意識を持って過去から読み解き、現代に応用する力が求められます。
高校までの歴史教科書では、大きな事件や重要人物だけに終始しがちですが、そうした歴史的事象の背景に、どのような普通の人々(常民)の生活があったのかを知り、現在までのプロセスを社会史・文化史や民俗の観点から学びます。
歴史と民俗の両方の観点を持ち合わせることは、文化創生という観点につながります。常民の生活文化、歴史を把握できているからこそ、現代の文化資源や観光資源の活用を考えられる人になるのです。