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誰かの心や体を育むため、これからも主体的に考え行動し続けたい。石橋 佑記さん/はごろもフーズ株式会社/愛知県出身

誰かの心や体を育むため、これからも主体的に考え行動し続けたい。石橋 佑記さん/はごろもフーズ株式会社/愛知県出身

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学生主体の部活運営で、「自ら考え行動する」姿勢が身に付いた

高校時代は水泳部に所属し、競泳選手として部活動に打ち込む日々を送っていました。神奈川大学を志望したのは、部活動が盛んで施設・設備が整っている点に加え、全国から集まる優秀な選手たちと切磋琢磨できるに違いないという期待があったからです。アスリートに必要な心・技・体を高めるためのアプローチ方法を学びたくて人間科学部に入学し、部活動はトライアスロン部を選びました。水泳だけでなく、自転車、マラソンと幅広い身体パフォーマンスが求められるトライアスロンという競技に、「アスリートとしての新しい可能性が見出せそうだ」と心が動いたからです。
入部して驚いたのは、部の運営を全て学生が行っていたことです。高校までは、トレーニングの度合いや練習メニューの作成、大会参加の調整、食事のカロリー計算までコーチやマネージャーが行い、選手はただ泳ぐだけでよかったのですが、これからは自分で自分自身を管理していかなければなりません。慣れない状況に、最初は大きな戸惑いがありました。しかし続けていくうちに、高校までの考え方を改めなければならないと気付きました。とにかく自分たちが動かなければ何も始まりません。動くためには考えをまとめることが必要で、考えをまとめるには他の部員との議論が必要となります。互いに競技やトレーニングに対する考えをぶつけ合いながら、練習メニューや部の運営方針を決めていく過程を通じて、「自ら考え行動する」ことの大切さと自由さを実感するようになっていきました。また食事についても、いかに摂取カロリーを計算してベストな体調を維持するかを考えるようになり、関連する授業への参加意欲も高まりました。3年次になると、もっとプールを使わせてほしい、これまで出場実績のない大会にも挑戦させてほしいと、トライアスロン部を担当する教員に直談判するまでになりました。
そうして自然と身に付いた「自ら考え行動する」習慣が、就職活動にも役立ったのだと思います。合同企業説明会に積極的に参加し、就職課にも頻繁に足を運んで相談するようにしました。相談というより議論に近いかもしれませんね。「自分は将来どうなりたいのか、具体的に何がしたいのか、どんな職に就けば希望にかなうか」について、回答を得るというのではなく、分からない問題を一緒に考え合い、粘り強く話し合うという感じです。そのやり取りのおかげで、次第に将来に対する考えを自分の力で構築することができました。「自分は、誰かの心や体の育成を支えてあげられるような仕事がしたい」。その思いが、現在の仕事に結びつきました。

「相手の利を考える」視点を大切にし、営業と開発のパイプ役になりたい

現在は、営業担当として鹿児島・熊本全域の取引先を受け持ち、新製品の紹介や売り場づくりの提案などを行っています。担当する取引先も、製品も、売り場も、仕事内容も一見同じことの繰り返しのように見えますが、その中にもわずかな変化が潜んでいます。変化は次のビジネスにつながるヒントにもなれば、逆に取引先の信用を損なう落とし穴になることもあります。その変化を逐一見逃さずにノートに書き留め、一度自分でどう対応すべきかを考えてから上司や先輩に相談するようにしています。そしてやるべきことを定めたら、すぐに行動に移してみる。思うような結果が出なかったらまた考える。この繰り返しで一歩ずつでも確実に前に進むことを心がけています。
例えば、新製品をある取引先へ提案する際に、市場データを緻密に分析して持参したことがありました。しかし相手からはあまり良い反応が返ってきません。分析のやり方に問題があったのだろうかと上司に相談したところ、こう言われました。「教科書どおりの答えなんてない。営業職にとって大切なのは、相手が求めていることに対してどれだけ応えられるかだ」。そのアドバイスを聞いても、私にはどうすれば相手に応えられるのか分かりません。考えた末、まずは相手をもっと知ろうと、翌日から頻繁に取引先のもとへ訪問することにしました。相手の投げるボールをしっかりキャッチする。そして的確に返球する。その繰り返しです。時には私自身のことを知ってもらおうとプライベートな話もすることで、相手との距離を縮めていきました。そして、このコミュニケーションによって把握した相手のニーズや課題に応える解決策を提案すると、良い反応を得られるようになりました。小さな一歩が、大きな成果へと実を結びました。
私の使命は、人においしさと笑顔を届けること。そのために必要なのは、自分の利ではなく、相手の利を考えることです。相手の利とは、取引先のことはもとより、さらに先にいる生活者が何を求めているかを理解し、提案することだと思います。将来的には、当社のビジネスを俯瞰できるマーケティング部門を志望していますが、営業で培った「相手の利を考える」「生活者の立場でものを考える」視点を発揮し、営業と新製品開発部門のパイプ役となることを目指しています。

※内容はすべて取材当時のものです。

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