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学び続ける限り、全ての経験が、私のキャリアになる。田中 曜子さん/ヤマト運輸株式会社/山梨県出身

学び続ける限り、全ての経験が、私のキャリアになる。田中 曜子さん/ヤマト運輸株式会社/山梨県出身

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「学ぶとは何か?」それが私の成長の原動力

学生時代に得た一番の宝物、それは学び続ける楽しさを知ったことだと思います。山に囲まれた街で育った私は、自分が知らない、広い世界への憧れを胸に抱きながら高校時代を過ごしていました。塾の先生が、授業前にフランス留学時代の話をしてくれるのを聞いて、今自分が学んでいることは受験が終わっても生かせる道があるんだと気付き、海外への思いが一気に膨らみました。さっそく高校の先生に相談すると、「留学をしたいなら、神奈川大学はすごくいい環境だよ」と教えていただき、志望しました。
入学してまず感じたのは、開放感です。キャンパス内にも四季折々の自然を感じる場所がたくさんありますが、キャンパスから2kmほど先には太平洋が広がり、留学への思いをかき立ててくれます。それに先生方がとてもフレンドリーで、出身国や研究対象などに対するご自身の興味や情熱を、私たち学生にも共有してくださるような授業だったので、こちらも自然と熱が入ります。例えば一般教養で選択した美術の先生は、個展や展覧会への出品を意欲的に行っている芸術家の方でした。授業で有名な画家の絵を紹介するときも、まるでその人から直接聞いてきたかのように絵の世界観や社会背景、研究によって新たに発見したことなどを楽し気に語ってくださいました。「学ぶというのは、いやいや勉強することではない。楽しいからずっと学び続け、学び続けることで発見を楽しみ、発見することで自分の成長を楽しむ。それが本当の学びなんだ」。その気付きは、社会に出て自らを成長させ続ける私の原動力になっています。

順調なステップアップ、その先に大きな転機が

現在の会社で働くことになったのは、交換留学でスペインに滞在した際の体験がきっかけです。留学中に実家からの仕送りがきたのですが、ちょうど留守中だったため、郵便局まで取りに出向かなければなりませんでした。なかなか重い荷物で、タクシーを使って苦労して持ち帰った記憶があります。「宅配便のない世界があるなんて!」。不在にしていても電話一本で無料で再配達してくれるという、日本では当たり前のシステムがないことに驚き、日本の宅配便サービスが海外でも広まれば、もっと豊かな社会になるのでは、と感じました。帰国後に就職活動を始めてからもその体験は強く印象に残っており、参加したヤマト運輸の企業説明会で、これからは海外展開を本格的に進めていくという方針を耳にして、少しでも自分も役に立ちたいと思い入社しました。
入社後は、国内のサービス、海外からの個人輸入をサポートする業務を経験した後、海外へ渡航・赴任される方のビザ取得や引越をお手伝いする部署へステップアップ。海外と関わるサービスに携わる一方で、社内広報誌の編集・発行を任されるようになりました。さまざまな業務を担当する社員にインタビューを行い、記事を書いていくのですが、ときには仕事の悩みや、それを乗り越えた話などを打ち明けてくださることもあります。そうした話を聞いているうちに、「社内広報の仕事には、どんな意味があるんだろう」と思案するようになりました。考えた末に芽生えたのは、「社員一人ひとりが抱えている悩みや課題を解決し、前向きに働けるように支えていきたい」という思いです。対話によって、混乱している感情や考えを整理する手助けができるならと、カウンセリングスキルを身に付けるために、働きながら学校へ通って産業カウンセラーの資格を取得しました。そうやって一歩一歩、望むキャリアへステップアップしていると思っていた矢先、大きな転機が訪れました。

まっすぐ進むだけが、キャリアではない

それは、結婚、出産という転機です。もともと、ライフステージが変化してもずっと働き続けたい、間違えないキャリアを築きたいと考えていた私は、キャリアとは常に上り続けるものだとイメージしていました。家族を持つ喜びの一方で、産休・育休によって私のキャリアは中断してしまうのかと、積み上げてきたものが崩れてしまうような不安を感じることもありました。そこで、そもそもキャリアとは何なのかを一度原点に立ち戻って考えてみようと思い、キャリアコンサルタントの勉強を始めました。他にも心理学の分野の本を読んだり、マインドフルネスについて学べる講座を受講したりと、何か自分の成長につながるようなヒントを得ようと学び続けていました。現在、海外生活支援サービスを行う部署に復職し、人事関連の業務に携わっていますが、産休・育休期間中に学んだこと、体験したことは決して無駄ではなく、自分のかけがえのないキャリアになっていると実感しています。例えば、言葉をまだうまく使えない子どもと話をする際、相手が何を言おうとしているかを注意深く聞き、どうすればこちらの思いが伝わるかを考えながら言葉を選びます。これが、相手の立場になって傾聴し、気持ちに寄り添いながらアドバイスするという姿勢に結びついています。
「まっすぐ進まなくてもいい、立ち止まってもいい。経験の全てが、自分を高めるキャリアなのだ」。振り返れば、そのことに気付くことができたのは、学び続け、成長し続ける力を学生時代に養えたからだと思います。この力を今後も生かし、キャリアコンサルタントとしての成長を目指しています。

※内容はすべて取材当時のものです。

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