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芽生えたのは、ブランドを支え育む当事者としての誇りと責任。柏部 孝太郎さん/キユーピー株式会社/静岡県出身身

芽生えたのは、ブランドを支え育む当事者としての誇りと責任。柏部 孝太郎さん/キユーピー株式会社/静岡県出身身

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発想を転換し、ゼロベースで職場改善を提案する。

「昔からそうしていた」。その言葉は私にとって、職場改善をするための重要なキーワードです。キユーピーといえば、マヨネーズやドレッシングが有名ですが、ベビーフードや病院用食品などさまざまな製品を開発しています。その中で私が携わっているのは、保湿成分であるヒアルロン酸を発酵法で作り、化粧用・食品用として製品化すること。極めて高純度なヒアルロン酸を製造するには、非常に多くの工程があるため、業務を少しでも効率化し、よりスムーズに働くことのできる改善策を提案することが、現場における私の大きなテーマとなっています。
例えば、製造を終えたタンクに水を貯めるという作業があります。上司や先輩方に理由を聞くと、設備の洗浄をしやすくするために「昔からそうしていた」とのこと。「その作業は現在も本当に必要だろうか?」と思ったときが業務を見つめ直して改善するチャンスです。私は、水を貯めなかった場合に作業負担や作業時間がどう軽減され、水資源はどの程度節約できるか、洗い残しは発生しないかなど、あらゆるアプローチでデータを取り、検証することにしました。ちょうど今、報告書をまとめているところですが、こうした一つひとつの業務への探究が会社を動かし、働きやすさや働く人々のモチベーションアップへとつながることに、大きなやりがいを感じています。

お客さまの顔は現場から見えない、だからこそ。

教わった業務は決して鵜呑みにしない。意味と目的を一つひとつ考え、改善の余地がないか模索する。私がそう努力するようになった理由は、2つあります。1つは、家族への想い。大学時代は陸上競技部に所属し、副主将として駅伝チームを引っ張ってきました。その陸上を始めるきっかけとなったのが、選手としてはもちろん人として尊敬できる兄の存在。その背中をずっと追いかけてきたので「大切な家族に対して、恥ずかしくない自分でいよう」という想いが、「より良く」を追求する性格を育てたのだと思います。
2つ目は、製造現場で受けた感動です。あるとき、ヒアルロン酸を製造している途中で、製造ラインの中に不純物が見つかったことがありました。不純物を取り除いてラインを無事再開するのかと思いきや、その日の製造品全てに廃棄指示が。「問題は解決したのに?」。その疑問に先輩はこう答えてくれました。「もし君が使用する立場だったら、不純物があったラインで作られた製品を使いたい?」。衝撃でした。お客さまから製造現場は見えない。製造現場からもお客さまの顔は見えない。だからこそ、細心の注意と想像力、何より誠意を持って業務に臨む必要がある。社員一人ひとりの不断の努力が、『キユーピー』の看板を支えているのだと。「ブランドとは、自分自身が考え、行動することによって育てていくものなのだ」。その感動、その誇り、その責任。企業ブランドを支える一員として、会社に、お客さまに、そして家族に恥じないよう成長し続けることが、今の私の目標です。

※内容はすべて取材当時のものです。

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