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2018.11.30

工学部 本橋輝樹教授の研究課題が内閣府の大型プロジェクトに採択されました

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工学部物質生命化学科 本橋輝樹教授(研究責任者)の研究課題が、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)(※1)課題「脱炭素社会実現のためのエネルギーシステム」に採択されました(2018年11月から2023年3月まで4.5年間)。

本開発テーマは「高速酸素吸脱着材料による革新的排熱利用酸素製造装置の開発」と題し、空気中から酸素ガスをより安価に分離・製造する装置の開発を目標として、大学、企業が協力して基礎研究から事業化までを見据えて研究を進めていきます。本学では、新しい酸素製造装置の中核となる高性能な酸素吸脱着材料(空気中から酸素ガスを選択的に分離する機能性セラミックス)を開発します。この装置が実現すれば、製鉄所や化学プラントで大量に使用する酸素ガスを効率良く製造することができるようになり、世界的に課題となっている二酸化炭素削減と省エネルギー化へ貢献します。

今回の採択について本橋教授は、「このたびは、我々の研究提案が国家プロジェクトとして採択され、大変喜ばしく思っております。このような光栄に浴することができたのも、研究室スタッフ・学部生・大学院生の多大な努力があってのことだと思っております。また、共同研究者や大学事務職員など多くの方々からの支援に対しても深く感謝申し上げます。今後は、研究室メンバーとともにより一層研究に励んでいく所存です。プロジェクト終了時には研究目標を達成し、革新的な酸素製造装置の実用化を通じて持続可能な社会の実現に向けて貢献できればと考えております」とコメントされました。

 

※1:総合科学技術・イノベーション会議が府省連携による分野横断的な取り組みを、産学官連携で進めていく。基礎研究から出口(実用化・事業化)までを見据えた取組を推進。

【研究課題について】

テーマ:高速酸素吸脱着材料による革新的排熱利用酸素製造装置の開発

各種産業セクターにおける多量の酸素ガスのニーズに対し、酸素吸脱着材料を用いた酸素製造技術が注目されている。本研究では、低コストと性能を両立した新規材料、対象材料のスケールアップ製造法、最適なPSAプロセス、熱源としての排熱回収技術を開発する。これらの新規技術に基づき、テストモジュール設計・製造、パイロット運転を行い、現行法比で大幅なエネルギー消費量低減を見込める排熱利用酸素製造装置を開発する。

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