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2019.09.20

理学研究科 本間 諒さんが、第19回欧州フッ素化学シンポジウムで、「フッ素技術賞」を受賞しました

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理学研究科 本間 諒さん(堀研究室)が、ポーランドで行われた19th European Symposium on Fluorine Chemistry(第19回欧州フッ素化学シンポジウム)においてFluorine Technology Prize(フッ素技術賞)を受賞しました。この賞は、フッ素化学全般(無機化学、有機化学、材料)の研究発表の中で、産業界に顕著に貢献する発表をした者に贈られるもので、今回は本間さんを含め3名が受賞しました。全体では、31カ国291名が参加し、266件の研究発表がありました。

受賞テーマは、「Efficient Mineralization of Poly(VDF-co-MAF) in Low-temperature Subcritical Water in the Presence of Potassium Permanganate」(過マンガン酸カリウム存在下で低温の亜臨界水を用いたPoly(VDF-co-MAF)の高効率な無機化)です。フッ素ポリマーの一種であるフッ素ゴムは耐熱性、耐薬品性など優れた性質を合わせ持ち、多用途に使われていますが、難分解性であるため廃棄物の大半は埋め立て処分されています。これらの廃棄物を穏和な条件でフッ化物イオン(F‾)まで分解できれば、再資源化が可能となります。本研究ではPoly(VDF-co-MAF)というフッ素ゴムの分解を検討し、250℃という低温の亜臨界水中でフッ化物イオンまでの高効率な分解を達成しました。

受賞に際し、本間さんは「国際学会という大きな舞台で受賞することができ、大変嬉しく思います。堀先生をはじめこの研究に携わった多くの方々に感謝しています。今回の受賞で、含フッ素有機物の処理方法およびリサイクルの問題が世界に向けて発信出来たのではないかと思います」とコメントを寄せてくれました。

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