館内での展示

イベント

戻る

【展示企画】宇宙を見上げる、様々な目(7/13-8/29)

  • lineline
  • twittertwitter
  • facebookfacebook

概要

© 国立天文台
© 国立天文台
※画像をクリックすると大きなサイズで開きます。

 普段の私達の生活のなかで、星空を眺めることは、単に星々の美しさを楽しむだけかもしれませんが、より深く宇宙を見ていくと、「いつ宇宙は誕生したのか」、「宇宙はどこまで広がっているのか」といった人類が抱く謎を解き明かすことができるようになってきました。古代の人々は、自分の目だけを頼りに、星々を眺めて集めた膨大な量の結果から、農作業に必要とされた暦を生み出し、あるいは大海原で自分たちの位置を推定していました。また文明によっては、その土地の宗教活動に天体観測を取り入れ、生活のなかで役立ててきました。しかし現代では、天文学者達は日常的に今から100億年以上前の銀河でさえも見られるまでに、宇宙観測は発展してきました。
 宇宙観測には天体望遠鏡による可視光だけではなく、赤外線やX線、電波等の観測も行われ、星の誕生や終焉、ブラックホールの発見などいろいろな結果が得られています。
.

 国立天文台では米欧と協力し、地球上で最も天体観測に適したチリに広がるアタカマ高地(標高5000m)に建設した66台の電波望遠鏡群から成る、世界最大の電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」(参照1)が2013年から運用を始めました。日本人研究者の主導で行われた観測によって解明された結果が日々報告されています。最近では、約4700万光年の距離にある棒渦巻銀河NGC 1097を観測した結果、その中心に位置する超巨大ブラックホールが太陽の1.4億倍の質量を持つことが判明し、(参照2)ニュースでも取り上げられました。

 今回の展示では、このような宇宙を観測するために用いられている電波や、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線、宇宙線などを波長別に取り上げ、様々な宇宙観測を紹介していきます。また、米国・日本・カナダ・中国・インドなどの国際協力によって建設を進めている、すばる望遠鏡の10倍以上の集光力をもつ史上最大の望遠鏡TMT(Thirty Meter Telescope)(参照3)の150分の1サイズの模型や、本学の宇宙エレベータープロジェクトのメンバーが私達の生活のなかで使っている身近なもので自作した電波望遠鏡なども展示します。

 加えて、将来天体観測や宇宙探査の際に簡単に宇宙空間まで到達できる輸送システム「宇宙エレベーター」の基礎研究をしている、本学の工学部機械工学科の江上研究室(参照4)と宇宙エレベータープロジェクトの学生達による、新しい実験機体の製作や、その成果を検証するために出場している宇宙エレベーターチャレンジ(宇宙エレベーター協会主催)(参照5)の紹介のほか、神奈川県大学発政策提案制度に最優秀で採択され、県と協同で実施している主に高校生を対象とした科学技術人材育成事業(SPIDERチャレンジ企画)「宇宙エレベーターの実験機製作を通じた、夢を持ちチャレンジ精神に溢れる人材づくりと地域産業との人材交流プロジェクト」(参照6)による、ラジコンカーを改造し製作した宇宙エレベーターの簡易実験機なども紹介いたします。ぜひ、併せてご覧ください。
.

展示期間

7月13日(月)~ 8月29日(土)

会場

横浜図書館1階展示コーナー

参考Webアドレス

参照1)アルマ望遠鏡
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/

参照2)国立天文台プレスリリース 「2015年6月18日 アルマ望遠鏡によるブラックホールの精密体重測定」
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/pressrelease/201506187684.html

参照3)国立天文台 TMT推進室
http://tmt.nao.ac.jp/

参照4)工学部機械工学科の江上研究室
http://www.mech.kanagawa-u.ac.jp/lab/egami_lab/

参照5)宇宙エレベーターチャレンジ(宇宙エレベーター協会主催)
http://www.jsea.jp/technology/challenge/

参照6)「宇宙エレベーターの実験機製作を通じた、夢を持ちチャレンジ精神に溢れる人材づくりと地域産業との人材交流プロジェクト」
http://space-ev.kanagawa-u.ac.jp/SPIDER/

お問合せ

お問合せ

神奈川大学工学部 宇宙エレベータープロジェクト(江上研究室)

電話番号

045-481-5661(代)