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2013年度神奈川大学第2回FD研修会報告
「学生の自律的・主体的な学びを促す授業実践~学習ポートフォリオ,PBL、グループワーク~」

2014.1.16

日時: 2013年12月4日(水) 17:00~19:40
場所: 横浜キャンパス 1号館804会議室、湘南ひらつかキャンパス 11号館第1会議室<TV会議システム>
参加: 学生、教育職員、事務職員、参加者 67名
    他大学(横浜国立大学2名 防衛大学校 1名)横浜キャンパスで参加 3名

【内容】
学生の自律的・主体的な学びを促すための授業やツールについて「ゼミにおけるグループワーク」、「PBL(課題解決型/プロジェクト型)授業」、「体験型授業」、「学習ポートフォリオ(学生自身の学習目標設定と学習成果の自己評価を集積)」などの本学における事例発表が行われた。これらの事例発表の後は、学生、教員、職員、他大学参加者が両キャンパスでグループに分かれ、これからの大学の教育のあるべき姿について意見交換した。

〔第一部〕事例発表 「学生の自律的・主体的な学びを促す授業実践」

1.「学生の主体性を引き出すゼミナール活動」経済学部 上沼 克德 教授 

上沼教授のゼミナール指導のキー・コンセプトは「学生の主体性を引き出すゼミナール活動」である。指導方針及び教育目標は、(1)学問研究の厳しさ、忍耐性、喜びの体験と涵養 (2)全員役職と班編成による主体的参画と人格形成 (3)外部評価への挑戦(各種論文大会への参加)となっている。学生の主体性を導き出すには、実際に体験しての動機づけが必要で、論文大会などにグループ参加し、外部評価にさらされることが重要になる。指導教員は全人格をかけて時間の許す限り学生と接することにより、学生が成長して成果が得られる。一方で、教員は自らも研究に励み、そして“文化”を研磨しなければならないことなど、上沼教授の長年の熱心なゼミナール指導の実態が報告された。もっとも、就活戦線が厳しい中にあって4年次教育(卒論指導)をどのようにして充実させるかが、目下の悩みの種であるとの発言もあった。

2.「総合工学プログラムでのPBL」工学部 松澤 和光 教授

工学の世界では、長い間技術者はスペシャリストの立場にあったが、現在は複数の専門領域にわたって業務の工程全体に関与することができる工学ゼネラリストの育成が必要となりつつある。本学ではこのような時代の要請に対応するため、総合的なエンジニアを育てる新しい教育の必要性に迫られて総合工学プログラムを開設した。本事例発表では、総合工学プログラムにおけるPBL型授業「総合工学コースワーク」の目的・構造・課題等について説明された。PBL(Problem/Project Based Learning)では、学生が小グループを組み自主的に課題解決を目指す。学生の主体的学びを促すための仕掛けとして、ポートフォリオ・システム、iPad、アイデア用紙、簡易ホワイトボードなどのツールを使用した学習方法が紹介された。また、学生同士の学びあい(ピアサポート)の場である『総合工学自習塾』や松澤教授自らが相談に対応する『ヘルプデスク』(学修上の疑問・質問から進路相談、雑談まで気軽に話せる窓口)を設置して学生の学びを支援していることが報告された。

3.「湘南ひらつかキャンパス 山の体験学習」理学部 杉谷 嘉則 名誉教授

山の体験学習は、グループ単位で登山しながら自然を理解すること、それにより学生相互のコミュニケーション能力を高めることを目的とする4日間の集中授業である。最初の2日間は、午前中に大山の自然、酸性霧問題、そして大学周辺の歴史等の講義があり、午後には登山に関する注意事項の説明、各グループ内における役割分担および登山計画書の作成等が行われる。3日目には、実際に大山登山を行い、最終日に各グループによる発表会が行われる。発表会では、「グループで行動したことによって友人ができ、協力し合うことの意義を肌で感じた」、「山頂までたどり着けないかと心配したが、山頂に着き達成感を覚えた」、「単位をとれればよいという安易な気持で臨んだが、講義、登山で充実感を覚えた」、「地域の歴史など今まで無関心だったことに目が向くようになった」等の感想が寄せられている。杉谷名誉教授は、この体験型学習によって、学生の学びに対する意識にも変容が生じていると報告された。

事例発表

上沼 克德 教授

事例発表

松澤 和光 教授

事例発表

杉谷 嘉則 名誉教授

事例発表

会場の様子

〔第二部〕ワークショップ「主体的な学びにつなげる授業改革」

第二部では、学生、教員、職員、他大学参加者を含むグループが一つのテーブルにつき、第一部の事例発表を聞いた後の感想や大学における主体的な学びについて考えること、今後授業改善に望むことなど、それぞれの立場から話し合った。各グループの学生による感想や意見では、現在主体的な学びが強く求められている背景や要因に関する見解、また、ラーニング・コモンズなどの学生が主体的に集い学べる場所の創造や、図書館等の学内施設利用時間の延長が望まれることなどが発表された。

ワークショップ

ワークショップ

全体を通して

事例発表では、本学における「学生の自律的・主体的な学びを促す」様々な取り組みがあることを知る機会となった。第一回FD研修会と比較し、第二回は参加者数(特に事務職員)が増加し、ワークショップの議論が活発なものになった。また、横浜国立大学、防衛大学校からあわせて3名の参加者があり、本学の取り組みについて一定の評価をいただいた。今後他大学との連携を視野に入れたFD活動にも繋がる良い研修会となった。

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