JINDAI CAREERS|神大OB・OGを定期的にご紹介。先輩たちのキャリアが、あなたの「道しるべ」になる。 JINDAI CAREERS

学ぶ楽しさを伝えるため、私も学び、進化し続けたい。水戸 紘子さん/横須賀市立浦賀中学校/神奈川県出身

学ぶ楽しさを伝えるため、私も学び、進化し続けたい。水戸 紘子さん/横須賀市立浦賀中学校/神奈川県出身

理学部についてはこちら

進むべき道を決定づけたのは、不思議を「分かりたい!」と思う情熱。

「考えることをあきらめてはいけない」。それが、授業を通じて伝えたい、生徒たちへのメッセージです。
数学は不思議です。そもそも私が数学の教員を目指すきっかけとなったのが、一本の直線。中学時代、ある先生から「両端を0と1とした直線上には、数字がいくつ並んでいる?」と問われたことがありました。答えに困った私に、先生はこう言いました。「数字は無限に連続して数えられない」。実線として存在するのに、数えきれないということが純粋に不思議で、「分かりたい!」と思うようになったのが始まりでした。大学時代、学科を越えて数理・物理学科の酒井研究室で学んだ理由も、「集合論的位相」という研究内容の不思議さに興味を持ち、「分かりたい!」と思ったから。「酒井先生のもとで学びたい」と周りに訴え続けていたら、驚くことに先生自ら会いに来てくださり、研究室への参加を認めてくださいました。
教員の仕事も同じです。授業だけでなく、クラス担任や学習指導、部活動の顧問など幅広く、忙しさに目が回ることもありますが、数学の不思議を追究する姿勢は持ち続けていたい。そして生徒たちにも、不思議を「分かりたい!」と頭を悩ませる楽しさを伝えたい。先日は、4つに区切られた窓枠を示し、「この中に四角形はいくつある?」と問いかけてみました。すると生徒たちは「4つ」だと。しかし発想を変えれば、さらにいくつもの四角形が見えてきます。「えー!」「ずるーい!」という声も上がりますが、全員が新たな発見をしたように目を輝かせます。そうした日々の積み重ねで、考えることをあきらめず、頭と心を少しずつ成長させていく生徒たちの姿を見守り続ける。それが教員として感じる、いま一番の喜びです。

※内容はすべて取材当時のものです。

ページの先頭へ戻る ページの先頭へ戻る