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「信頼」という、今なき道を切り拓くために。本宮 雅章さん/株式会社LIXIL/静岡県出身

「信頼」という、今なき道を切り拓くために。本宮 雅章さん/株式会社LIXIL/静岡県出身

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営業は、無から有を生み出す仕事だと思う。

無から有を生み出す仕事。製造やクリエイティブ分野だけでなく、それは営業職にこそ当てはまることだと思います。私の任務は、既存のルートにないお客さまを開拓し、自社製品が売れる新たな仕組みを築くことです。LIXILは、旧INAXなど数社が合併し、住宅に使用される設備機器や建材の総合メーカーとして2010年に誕生した新しい会社。競合メーカーがひしめく中で競争力を高めていくには、新たな工務店や設備業者、さらにはエンドユーザーである施主様へと積極的にアプローチを仕掛け、販売網を広げていかなくてはなりません。従来取り扱っていた他社製品から、いかに当社製品にシフトし、今後もお取り引きいただくか。そこには、当社への「信頼」という、今までなかった価値をお客さまの心に生み出す困難と、それ以上の喜びがあるのです。
あるとき、当社のキッチンセットをお買い上げになった施主様宅で、設置工事の手違いからクレームが発生したことがありました。当社のミスではないのですが、私宛に電話がかかってきたこともあり、直接現場を訪問して対応することにしました。事情を聞いて、工事を再手配し、設置上の問題を一つひとつ解決しながら設置が完了するまでを指示。メーカー営業ではあまり例がないほどの手間と時間を費やすことになりました。しかし、そうした苦労の果てに得られたのは、「ありがとう。次にリフォームがあればまたお願いするよ」という施主様の言葉と笑顔、そして、設置業者を含め、多くの関係者から得られた信頼です。

「前へ」。その言葉を励みに前進を続けたい。

もちろん、苦労が報われず、挫折しそうになることも多々あります。その度に私は、あるラグビー監督の言葉を引用した上司の励ましを思い出すようにしています。それは「前へ」という短い一言。「君の前進はきっと阻まれ、時に押し返され、時に転ぶ。しかしそれは、前進の一過程なのだ。常に前を目指していれば、転んだ分だけ君は前進しているのだ」と。
私にとって目指すべき「前へ」は、当社製品を実際に使って生活する方々の笑顔です。直接のお客さまは工務店や設備業者ですが、さらに先には施主様やそのご家族がいます。「自分はメーカーだから」と境界線を引かず、「最後は誰を笑顔にしなければならないか」を考え、手間を惜しまず行動する。その積み重ねが、自分と自社の前進につながることを、営業を通じて学び取りました。振り返れば大学時代、私はゼミの産学連携プログラムで住宅設備関連の研究に関わってから「なぜ日本の住宅設備は、欧米のように100年間愛用されないのか」という問題意識を抱くようになり、答えを求めて入社を志望しました。そして答えは、まさに今の仕事にあると感じています。モノそのものではなく、信頼という人の絆から100年続くモノへの愛着を生み出す。そのために私は、「無から有を生み出す」この仕事を誇りに思い、前進を続けていきたいと思います。

※内容はすべて取材当時のものです。

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