「言われたとおりにやるのは誰にでもできる」。横澤教授のこの一言で目が覚めました。学部の卒業研究で、何も考えずただ指示された作業をしただけだった、初めての報告会でのこと。「自分の考えを持って取り組まなければダメなんだ」ということに改めて気づかされました。また、授業の合間にしてくれる海外の話や研究の話、すべてが興味深く魅力的で、「この先生について行きたい」と思ったんです。研究職をめざし、迷わず大学院に進学。横澤研究室を選んだのは、もちろん先生の人柄に「ホレていた」からです。学生同士も仲が良く、やるときはやる、明るく楽しい研究室でした。
スリーボンドは神大出身のOBの話を聞いて知った会社。この時も、まさに研究室を選んだ時のように「ここで働きたい」と強く思ったのです。接着剤の業界では最も国際的で、海外で働くチャンスがある。日本にいても不自由はないけれど、より自分が成長するには海外の厳しい環境に出たほうがいいと思うのです。接着剤に関しては、現在の研究内容を直接活かすことはできません。でも、実験のプロセスで、何らかの壁にぶつかった際には、まさにこの研究室で鍛えられたことが役に立ってくると思います。
※内容はすべて取材当時のものです。