大学時代、カフェのアルバイトをしていた私は、「将来は接客業に就きたい」という思いをぼんやりと抱いていました。思いがより具体的になったのは、2年生の時に参加した国内インターンシップ。ホテルでベッドメイキングや宴会場の給仕などを経験しました。そこで働いている方々が提供している「一流のサービス」は、私がそれまで経験した接客の要素とはまるで違い、驚きと共に私もあんな風になれたら…と強い憧れを抱きました。
もう一つのきっかけが、学科のSAプログラム(短期留学プログラム)を利用して語学留学したアメリカのカンザス、ゼミ合宿で訪れたロンドン、ロサンゼルスでの経験です。とにかく目に映る異文化すべてが新鮮でした。特に印象的だったのが、夢に向かって一直線に進んでいたカンザス大学の学生たち。彼らから刺激を受ける中で自分も頑張らなくてはと思うと同時に、英語を使って海外の方々とも交流できる仕事に就きたいと強く感じました。
これら学生時代の経験が、「接客」と「英語」というふたつの軸を兼ね備えた今の仕事をめざすきっかけになったのです。
現在はエグゼクティブフロアのゲストリレーションズとして働いています。ご宿泊されるお客さまのチェックインに始まり、お帰りまでのすべてをサポートさせていただく仕事です。このフロアは外国人やリピーターのお客さまが非常に多く、異動してまだ数カ月の私は、まず顔や名前を憶えていただけるよう心がけています。お客さまの顔や名前、好みなどを把握して、一人ひとりに適したサービスを提供する。お客さまから初めて「八島さん」と名前を呼んでいただけた瞬間は、格別に嬉しいですね。
新人の頃先輩に「あなたの柔らかい物腰や雰囲気は本当に素敵だから」と言っていただいたことがあります。この言葉を忘れず、私らしいサービスを大切にし、一人でも多くのお客さまに「ありがとう」と言っていただくことが今の目標です。
※内容はすべて取材当時のものです。